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減薬にチャレンジした結果

年末年始を機に減薬にチャレンジしてみました。

その時の記事はコチラ

今回はその結果についてのご報告になります。

■ベンゾジアゼピンの減薬

今回、入眠導入剤2種類および入眠持続剤1種類の減薬調整を試みました。まずは持続剤の減薬。こちらはベンゾジアゼピンを含むお薬です。減薬初日から服用を辞め、約1ヶ月経過観察を行いましたが、服用せずとも翌日以降のコンディションに影響は見られませんでした。減薬当初こそ中途覚醒、早朝覚醒も見られましたが、睡眠の質に大きく支障はないと判断しました。

次に入眠導入剤のうち一つはベンゾジアゼピンを含むもの、もう1種類はベンゾジアゼピンを含まないもの。ベンゾジアゼピンを含む方は初日から服用をやめるよう試みましたが、初日から入眠に支障が見られたので減量しました。以後、その減量の状態を維持しています。

そしてベンゾジアゼピンを含まないものについても減量を試みましたが、こちらはその日のコンディション(交感神経の覚醒状態や気圧気温など)によって減量した状態でも入眠できる日とそうでない日がありました。従って、年末年始明けの仕事に差し支えることがないよう、引き続き処方量を維持する事にしました。こちらはベンゾジアゼピンを含まない為、依存のリスクを低減するための今回の減薬の目的上急務ではないため、現状維持でも問題ないと判断しました。

■主治医への報告

以上の経過を主治医に伝え、主治医からも「その分量であれば問題ないですね」と了承を得られました。薬剤師の方からは、抗うつ薬の長期服用についても気にかけていただきましたが、眠剤の減薬をはかったばかりの現段階で抗うつ薬の調整まで行う事はリスクであると考え、抗うつ薬については現状維持としています。

今回、上記減薬の過程を皆様にもご報告をさせていただいているのは、当事者の1人であり心理士という立場の私から皆様にご理解をいただきたい点があるからです。

■精神疾患の治療をすすめる上で

内科や外科等の他の診療科と異なり、精神科および心療内科では患者からの訴えが治療方針等を考える上での重要な材料となります。体温計でもレントゲンでも精神症状の状況や日常生活上の困りごとは医師にはわかりません。

患者からの訴えが唯一、治療効果を判断したり薬の効き具合や副作用を確認する手立てになります。しかし、主治医にうまく体調の変化を伝えられないという方もいらっしゃる事でしょう。また診察の時になると、前回の診察からどんなことがあったか、何を報告すべきだったのか忘れてしまうこともあるかと思います。

日常生活の中で少しでも気になる症状が見られた、心身の状態に何らかの変化があった、あるいはライフイベントで大きな変化があった、そんな時には必ず主治医にお伝えください。失恋したとか、訳もわからず泣けてきたとか、死にたいと呟きながらぼーっと過ごしてたら1日終わっていたとか、一見いつもと変わらないような事でもそれを主治医にまだお伝えしていなかったのなら報告をしてください。

「こんな事お医者さんに話すような事じゃないし」

と思われるかもしれません。でも、心のコンディションって数週間に1回顔を見るだけのドクターには、その変化が伝わらないのです。しかし一方で、あなたのコンディションは、その目に見えない些細なことの積み重ねで調子が崩れている。その変化を一番近くで感じ取って把握しているのは、他ならぬ患者本人なんです。あなたからの発信がなければ、誰にもその症状が伝わらない、症状が伝わらないと、適切な治療を受けることができないのです。

くれぐれも、お一人の判断で薬を飲まないとか決められた以上に服用する事はお控えください。治療はあなたと主治医や薬剤師、心理士などチームで進めていくものです。お一人での判断がかえって悪化を招く事も充分あり得ます。

もしどうやって話したら良いかわからない、という人はスマホのカレンダーに日々の体調の変化(例えば食欲、睡眠、意欲、希死念慮など)を入力しておいて通院のたびにその内容を報告するのでも良いでしょう。どんなことがご自身のコンディションに影響しているのか、そのトリガーや前兆を見極めることができれば、あとはトリガーや前兆に対しての対処法を見つけられれば良いのです。

ご希望の方は、通院前に主治医とどんなご相談をするのかを事前に話し合う「通院前相談」を私とオンラインでお話をさせていただくこともできます。主治医とうまく相談することが難しいという方は、こうした第3者の仲介者に話をまとめてもらうのも良いかと思います。

ここまで目を通してくださってありがとうございます。

SUNNY DAYSカウンセリングルームはオンラインカウンセリングを実施しています。もしご自身のお悩みや症状に関するご相談がございましたらお気軽にお問い合わせください。




有資格者の心理カウンセラーが自身のうつ病経験のしくじり体験談やそこから復職にいたるまでのコツや、病気と付き合う為のノウハウを記事にしています。遠隔カウンセリングも行っておりますので、なかなか外に出るのが難しかったり直接人と会うのが苦手な方もお気軽にお問い合わせ下さい☺️