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スニフ村的歌詞のすごい曲その8"Gaming Party Xmas"

同音異義語の幅広さ

どうもスニフ村です。
前回はクソキモ記事を失礼いたしました。
後悔はしてないです。

今回は、冬も本格化し、そろそろクリスマスだなとソワソワする人が多そうなのでクリスマスソングです。

「なんだよこいつリア充かよ」と思った人へ
この曲はリア充ってほどキラキラしていない、でも甘酸っぱさのある楽曲になってるので、色眼鏡で見ないで読んでくれると嬉しいです。

ここ最近、あるきっかけで改めて聴いた去年のクリスマスソング。
再確認させられた言葉遊びの面白さを深掘りしていきたいと思います。

クーリスマスが今年もやってくる〜。
やっていきます。



ぜったくん「Gaming Party Xmas」


【曲全体を聴いての感想】
去年リリースされたこの楽曲ですが、良さに気付いたのは友人に頼まれたプレイリストを作った際でした。

去年聴いた時は、「楽しい愉快なクリスマスソング」程度の印象でした。

思わず歌いたくなるキャッチーな歌詞にポップなサウンドが心地良い。
それくらいだけであまり深く聴くことはありませんでした。

良い意味で聴き流していたんです。

改めてこの曲の凄さに気付いた時は、帰り道に思わず「うぉ!?」と声が出てしまい、すぐに歌詞カードを開きました。

僕が何にそんなに驚いたのか、ナチュラルに使われる高度な言葉遊びも含めて共有できればと思います。

では、歌詞を見ていきましょう。


【期待するほどあっけない】
この曲は最初にフックが入るのですが、あえて端折ります。
ちなみにこのフックが本当にポップで楽しい気分になります。
時は泣いても笑ってもDecember 24日なってみんなfever(ハイハイハイ) yeah 買ったぜプレステ5  情けなんかで 呼ばれたパーティどころじゃない uh.行っても透明人間 なってるのが目に見える //とかスカしてる// あいつが言ってらぁ 「今日はどうやらあの娘も来るらしい!」 //oh! no!// 

すでに気持ちがわかりますよねぇ。
なんだかみんなで集まってクリスマスとかで浮かれてるのを俯瞰的に見て、自分が馴染めないだけなのを棚に上げて「寂しくなんてないし」って強がってしまう。

ましてや新作のゲームを買ってしまったら、それをやりたくて仕方ないからパーティなんて行ってられないっていう気持ちもとてもわかります。

この時点で、キラキラリア充クリスマスソングではない事が伝わったと思います。

さらに人間臭いのが、友達に「気になるあの娘が来るよ」って言われて舞いあがっちゃう所です。
さあさあこの話を聞いてこの曲の主人公はどうしたんでしょうか。

続きます。

そう決まれば準備準備 着ていける服がない? I'm taking it back! taking it back! 結局グレーのパーカーに袖を通し またがるママチャリ (oh!no!)  こんな日もラフな格好で来ちゃいました感をだしてるそんなboy 期待しちゃうよなプレゼント パーティのstart 始まりの合図」 

楽しんでいるフリ状態 馴染めてない!

行っちゃうんですよねぇ。
あの娘いるし。

元々行くつもりもなかったからパーティらしい服装も持っていない。
けど、あの娘がいるから少しでもお洒落にしていきたいけど、もういいや!ってなるのも凄く好きです。

ゲーマーというか、陰キャというか、人との付き合いがあまり好きでない人間の心情が凄くコミカルに現れていると思います。

あの娘とのプレゼント交換とか期待しちゃいますよね。
それがきっかけでいい感じになれたり?なんて考えてしまう。
実にリアルです。

果たしてこの曲の主人公はまずそもそもプレゼントを持って行ったのでしょうか。
僕は持っていってないと思います。

いざ始まったパーティ。
期待していた通りにはならず、楽しんでいるフリ。
「馴染めてない!」に全てが詰まっています。

かくいう僕も大人数の飲み会とかあまり得意ではなくて、どうコミュニケーションを取ったらいいかわからなくなるんですよね。
なので、この状態っていうのがめちゃくちゃ共感できるし、クソほどしんどいっていうのも凄く伝わってきます。

ポップなのにリアルで、主人公のツラさが全面に出ていると思います。


そしてフックへ
Gaming Party Xmas ねぇサンタ 今誰のとこでプレイしてんの? Party! Gaming Party Xmas ねぇサンタ 巷ではcalling calling あなたに会いたいlonelyです

この後にも少し続くのですが、割愛します。

ここまでを聴くと、寂しくゲームをしながら主人公が、「気になるあの娘は今どこで誰と何をしてるんだろうな」と思い馳せているフックに聴こえますよね。

プレイをちょっと卑猥な感じで捉えることもできますし、自分はゲームをプレイしていて、あの娘はエッチなことをプレイしているなんて対比にも見えます。

そして、主人公が「あなたに会いたいlonelyです」と気になるあの娘に会いたい気持ちをゲームをしながら思っている形で締めると。

楽曲のフックとして非常に面白いですよね。

ただ、ここでこのフックの魅力は終わりません。
また次フックを聴いた時に、このフックの聴こえ方が大きく変わります。


【遅めのクリスマスプレゼント?】

パーティはそのまま終焉 あれしか話せてないね TVは年末見越して ターキー門松にchange みんながいる前では ねぇ あの顔をまだ見せないで 勝手に思ってうなづいて オンラインへ抜け出そうぜ!

期待とは裏腹に、何も起こらずに終わったクリスマスパーティ。
世間はあんなにクリスマスで盛り上がっていたのに、一気に年末ムード。

僕も年末ムードへの切り替え早すぎない?と感じます。
あんなに騒いだクリスマスの余韻も感じさせないままに年末へ。
なんだか寂しさというか、儚さまで感じさせます。

そんなことを思いながら、あの娘が他の人になびいたりしませんようにと祈り、ゲームへと逃げ込む。

やはりオンラインしか勝たん。

ゲームをやりながらそんなことを主人公は言ってそうです。

期待していた通りにはならなかったパーティから目を背けるように。

ただこれで終わりません。
えっ? あの子からフレンド申請!? ちょっと待て気持ちはburning break しかもランクとか レベル全部上 君とサンタにつけたいGPS Check! で組んだ 1.2メンバーpartyでgo へたし朝までAll night long クリスマスは2日目に突入なんだ 「やべ、やべ、いけ!ナイスゥ!」

衝撃展開あの子もゲームをするんです。
ここは曲調も相まって、主人子が舞い上がっているのがめちゃくちゃわかります。

しかも何が凄いって、サラッとゲームをしてるだけではなくちゃんとやり込んでいるのがランクやレベルから伝わること。
ぶっちゃけこのシチュエーション、男の立場からすると緊張します。

でもあの娘とゲームができる事が楽しくて、下手したら朝までやってしまいそう。
終わったと思ったパーティはまさかの形で2日目に突入したんです。

そして最後の「やべ、やべ、いけ!ナイスゥ!」が微笑ましすぎます。
これはゲームをやる身として言わせていただくと死ぬほど盛り上がるし、仲が深まるんです。
僕は基本男友達としかゲームをしないので野太い声の「ナイスゥ」しか聞こえてきませんが、それでも盛り上がります。

よかったね主人公、と気がついたら主人公を応援している自分にもこの辺りで気付きます。

そしてフックへ
Gaming Party Xmas ねぇサンタ 今誰のとこでプレイしてんの? Party! Gaming Party Xmas ねぇサンタ 巷ではcalling calling あなたに会いたいlonelyです Happy virtual Xmas party解散したくはない yeah もう1ゲームしたいな あ、願わくば明日もAll night long Happy virtual Xmas ああもう外とか行かないで サンタクロースとオンライン上で あなたに会いたいlonelyです

大前提として、ゲームをする際にボイスチャットや、チームを組んだりすることをパーティと呼びます。

それを込みでこのフックを聴くと、聴こえ方が変わりませんか?


そう。
楽しいクリスマスパーティと、ゲームでチームを組むパーティがかかっているんです。

これ天才的ですね。
英語的意味と日本語的意味の同音異義語ってなかなか曲として使われない中、簡単にそれをやってのけるんですよね。

しかも曲を後半まで聴かないとそれがわからない。

なので、馴染めてなくてあんなにも早く終わって欲しかったパーティが、ゲーム内になると解散したくないって気持ちになるんです。
同じ言葉なのにここまで聴こえ方が変わるのかと凄く感じました。

外へ行かずに人と話せる。
さらにお互いが好きなゲーム上で。
なんて現代的で素敵なんだろうと僕は思いました。

加えて、フックでは気になるあの娘をサンタに見立てています。
これはもしかしたら「恋人はサンタクロース」のサンプリングなのではないでしょうか。

絶対的クリスマスソングのサンプリングをしつつ、パーティという言葉に2つの意味を持たせる。

曲全体がストーリー調なのも納得がいきます。

小説や映画で使われるどんでん返しを音楽で行えるって天才的だと僕は感じました。

ポップで楽しい曲調故に、時に歌詞を見逃してしまいがちですが、楽しく聴いているその音楽にももしかしたら素晴らしい歌詞が隠されているのかもしれません。


【最後に】
いかがだったでしょうか。

僕がこの曲の凄さに気づいた衝撃に近いものを皆さんが感じていてくれたら嬉しいです。

曲調も凄くポップで楽しい楽曲なので、楽しいクリスマスを過ごしたい人は是非クリスマスに聴いてみてください。

歌詞うんぬん以前に楽しい気分になるのでオススメです。

あ、僕のクリスマスの予定ですか?
仕事です。


【次回作】
次回も書こうと思っている楽曲が決まっているので、ブレずに書いていきたいと思います。

次回が年内最後の投稿になるので、年の瀬に僕が聴きたくなる楽曲です。

もうこれだけで察しのつく人もいるでしょうっていう話はもうしましたね。

ちなみに来年1発目も決まっているので、この習慣を変えずに書いていきたいと思います。

誰も待っていないでしょうがお楽しみに。

それでは皆さん良い音楽とクリスマスを。


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