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私はかぼちゃに魔法をかける。

我が家はみんな、かぼちゃの煮物が大好き。
作り方をざっと解説すると、こんな感じです。

①鍋に切ったかぼちゃを入れる。
かぼちゃに砂糖をかける。
③鍋の蓋をして数分置く。かぼちゃの水分で砂糖が溶けて、しっとりする。
④蓋を開け、しょうゆや酒、みりん、水を入れて煮る。

先にかぼちゃに砂糖だけかけることで、かぼちゃが美味しくなるらしいです。この裏技を母に教えてもらって以来、ずっと使ってきました。
ただ、他の調味料と同時に砂糖を入れる作り方の煮物と食べ比べていないので、味がどう違うかは定かではありません。どなたか食べ比べてみませんか。

私は、「かぼちゃに砂糖をかける」ことを、子どもが小さい頃は「かぼちゃに魔法をかける」と表現していました。そう言うと子どもたちが喜んでくれたし、張り切って砂糖をかけるお手伝いをしてくれました。

そうはいっても、もう子どもたちも小4と小6。
さすがにこの言い方は幼稚かなと思い、封印していました。

しかしある日、かぼちゃの煮物の準備をしていた私に、小4の二男が話しかけてきました。

「お母さん、これ、かぼちゃ?煮物にするの?魔法をかけるの?」

二男の中では、砂糖をかけることを未だに「魔法をかける」と表現していたようで、私は驚きました。

「そうだね。砂糖をかけることを魔法をかけるって言ってたけど、そのほうが楽しいかなと思って言ってたんだよ」

正直に私が告白すると、二男は意外な言葉を口にしました。

「ううん。そうじゃなくて。おばあちゃん(私の母)も、かぼちゃにおいしくなる魔法をかけるって言ってたよ」

「ホント?おばあちゃんそんなこと言ってたの」

先日、私の実家で食事を一緒に食べた時に、かぼちゃの煮物が出てきました。そういえば、母がかぼちゃを料理しているときに、二男がくっついて色々話していました。その時に母が、かぼちゃに砂糖をかけることを「魔法をかける」と言ったらしいのです。

「おばあちゃんとお母さん、一緒だね」

二男はそう言うと、とても楽しそうにニヤッと笑いました。

(そうか、私、母の言葉のセンスを受け継いでいたのか)

母は言葉の選び方が独特で、斜め上を行く表現をしてきます。
それが面白くて、かわいらしいと思っていました。

まさか、ね。

先日ChatGPTに「かなり個性的」と言われたのは、母から受け継いだ言葉選びのせいなのか。真相は分かりませんが、確実に言えるのは、私が母のセンスを受け継いだ可能性があること。

母から受け継いだ言葉のセンスが、ここnoteで炸裂するのか、すでにその片鱗を見せているのか、定かではありません。でも、それぞれ別の場所で、同じように「かぼちゃに魔法をかける」と表現したのは、ただの偶然ではないと思うのです。

私と母は、やっぱり親子なんだな。

かぼちゃを通して、親子のつながりを感じたできごとでした。

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