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沼に落ちた祖母は強し

最近、祖母が観劇にハマっている。

今までもたまに一緒に観に行っていたのだが、
ここ十数年来の友人が実は観劇好きなことが発覚。
そこから2人で観に行くようになり
劇場に通うペースが格段に上がった。

ちゃっかりヒールにお気に入りの装いで
ちょっとおしゃれなランチなんかしたりして。

観劇に目覚めたおばあちゃんズ、
どう考えてもめっちゃくちゃ楽しそうである。



とはいえ、ネットでチケットを取るのは祖母にはちょっと難しい。

そんな祖母がどうするかというと
出かけた先の劇場やテレビで気になる舞台を情報を仕入れてきて
娘と孫をまるでダフ屋のように使う(笑)


あれ観たいねん、
これ観たいから取っといて〜と
万事こんな調子なのである。


何となく面白そうと思ったものをとりあえずリクエストしてくるのだが
内容によっては「さすがにこれは理解できるかな…」「楽しめるかな…」と思うものもあるので

私の方でも目を通して、
必要そうだったら、話のあらすじとか馴染みがなさそうな部分は事前に説明しておくようにしている。

せっかく行くなら楽しんでほしいしね。


それでもなんだかんだいって80代な祖母。
説明しても重要なところがすっこ抜けていたりして、大いに笑わせてくれたりする。



メリーポピンズ を観に行ったときは
「濱田マリさんかと思ってたら違う人が出てきたわ」と別の意味で驚く発言をかますし。
(正しくは濱田めぐみさん)


ガイズアンドドールズを観に行くときは、行く道すがら
「これ、ギャングの話やった?」と聞いてくる。
(正しくはギャンブラーの話である)

ちなみに劇中で出てくる「クラップゲーム」という言葉がおそらく馴染みがないだろうと思い、
サイコロ賭博のことだからね、と事前に伝えたのだが、
「あれやろ、丁か半か!みたいな」と。
うーん、間違ってはいないが絶妙にあってもいない。まあでもいいか。


宝塚を観に行った日は
「小さい頃はタカラジェンヌになりたかったの」と終始うっとり。
ちなみに、「当時受験していれば受かっていた」前提で話してくるところがポイントだ。なんだその自信は。


そんなわけでエピソードには事欠かないのだが、
祖父を亡くしてから一人暮らしが続いている祖母に
こういう楽しみを味わってもらうのも大事なことかなあと思うので

仰せのままに、孫はチケット取りに励もうと思う今日この頃である。


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