学校にいかないという選択。こどもたちが、地域資源を開拓する。#02
地域資源を活用する長男については、noteにも書かせていただきました。私も、日々、自分を耕しつつ、地域資源として子どもたちに活用される大人になりたいと思っています。
地域資源とは・・・・地域資源とは、自然資源のほか、特定の地域に存在する特徴的なものを資源として活用可能な物と捉え、人的・人文的な資源をも含む広義の総称。
長男は、最近は、大きな公園で野鳥観察している方々に、野鳥のことをいろいろ教えてもらっているようだ。
野鳥たちの巣作りのこの時期、公園にはクマゲラがやってきて、雛に餌をあげる。親鳥は餌を雛にあげるために、数時間おきに巣にもどってくるのだそうで、その観察スポットに、野鳥をこよなく愛する方々が来ていて写真を撮ったり、観察しているのだそうだ。
長男は、そこにクマゲラを観たいと出掛けて行った所、その野鳥を愛する方々が、野鳥の生態について、だいたい何時間おきに親鳥がやってきて、雛が巣から顔をだすよ、自分はだいたい何時頃に来ているよ、とか、教えてくださると。
なんとも、親切。
先日は、早朝に公園に行きたいというので、夫が送迎をしてくれたのだが、迎えに行ってもなかなか待ち合わせの時間に現れず、待つこと30分。
「ごめんね~おじさんがクマゲラの写真くれるっていうから選んでたら遅れちゃった。」
帰宅した彼の手には、クマゲラとシマエナガの写真が。
か、かわいい。と思わず口を出た。
おじさんは、自分の撮った写真をプリントしたものを長男に丁寧に見せてくれて、選ばせてくれたのだ。
長男は、何か選ぶのに、時間がかかるタイプなので、今回もさぞ時間がかかったことだろう・・・待ち合わせにも30分遅れたくらいだ。
それに、じっくり付き合ってくださったのだろうなぁ・・・。と想像するとますますありがたい。
そして、その日の夕飯時、長男が、
「そういえばさ、この前、バスから降りたら、Mくんのお父さんに会ったんだけど、〈中学に行かなくても、定期とか買っておくと、買い物とか、出掛けるのに便利だから、そうしたらいいよ!〉って教えてくれたよ。」と。
Mくんは、長男の同級生である。Mくんのお父さんは、長男が学校に行っていないことも当然知っている。
「中学は行くの?と聞かれたから、地域の中学に籍は置かなくちゃいけないから、たまに学校には行かなくちゃいけないだろうけど、家で勉強するから、行かないよっていったら、そう言ってた。」
Mくんのお父さんは、彼を「不登校の子」としてひとくくりにしたり、訝しげに遠巻きに見るのではなく、本人とのやり取りを通じて、関係を作ってくれているのだ。とてもありがたいことだと思う。
地域の様々な方々と長男が関わることで、「学校に行かない選択」「まなびには選択肢がある」ということについて、少しでも考える機会になり、頭の片隅に置いてもらえることになれば、これからの子どもたちの地域資源の活用にも、きっと繋がっていくだろうと感じている。
どんどこどんどこ、長男の地域資源開拓は続いていく。
既に、置いていかれ気味ではあるけれど、息切れしないように、後からついていこう。