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ネロとの大切な時間


ネロは今年の9月で21歳。人間の年齢では98歳になるおじいちゃん猫です。

猫は腎臓が弱い動物だそうで、腎機能を大事にしてあげることが健康寿命にも影響するそうです。
一年前に、体調を悪くして動物病院で血液検査してもらい、もうかなり腎機能の数値が悪くなっていると言われてから注意してきました。
その時は、死んでほしくない気持ちで病院に通い、治療を受け回復し、元気になってくれました、
様子が安定していましたが、このところ様子が変わってきました。

一年前はなんとか死なないでほしいの一心でしたが、多分もう、そろそろ寿命かなあ、となんとなく感じるので、治療はせずにこのまま看取ってあげたいと思います。

そんな、老い猫との暮らし、ネロと暮らしの記録です。

3月16日 
これまでと違ってネロの様子が変わってきました。
食欲あるけどカリカリごはんが噛んで飲み込みにくいみたいで、体が急に痩せてしまいました。お水は飲めているし、排泄も自分でできています。
目ヤニとくしゃみと鼻水がひどくて拭いてもグシャグシャです。

3月17日
食事をウエットタイプに変えてあげるものの、少量食べて、食べ残してしまいます。
いつもなら大喜びで食べるのに食いつきが悪いです。具合が悪いのかなぁ。
食べる量が少ないから排便も減ってます。水分は摂れてます。
目ヤニとくしゃみと鼻水は相変わらずひどいです。

3月18日
食欲あるのに食べれないから大好きな缶詰をあげるけど、少し舐めるきり。
食べれないからどんどん痩せてきています。水は飲めてます。
動物は、寿命が近づくと食べれなくなってくると聞くけれど、いよいよなのかしら?
1日中寝ているばかり。くしゃみはしないけど、目も鼻もカピカピに汚れて固まっている。

3月19日
日に日に弱ってる。お腹空いたと言わなくなった。
ほとんどじっと寝ている。あんまり動かないから触ってみて、体温があることと肺が動いて息をしていることを確認する。
見た目にも骨格が浮き出てしまった。頭の骨も肉球も、痩せて小さくなってしまった。

どうしてあげるのがこの子の最後にとって一番いいのか、
どうしてあげるのが一番幸せなのか?と看取についてあれこれ考えるばかり。
ネロにしてあげられることは、体を清潔に拭いてあげることしかできない。
撫でるとゴロゴロいってくれる。

3月20日
いつもならご飯欲しがる時間も寝ている。
時々起きて水は飲む。けど吐いちゃう。
かわいそうにグッタリしてる。体重もうんと軽くなってしまった。
気が気でならないけど、今日は祝日で休診日だから、明日は病院に行こう。
看取りも考えながら、ケアの仕方を教えてもらおう。

3月21日
病院へ連れて行って先生に症状を話しながら、
「もう死期が迫っているなら、人間も延命治療は苦しいと聞くので、この子が1番苦しくない最後にしてあげたいと思います。治療はせずに看取りたいのでケアのし方を教えてください」と言いながらボロボロ涙が出て、声がつまってしまう。

先生が触診してくれて
「触って痛がらないし、何か異物がある感じではないから、とりあえず粉末のミルクを出すから、これで栄養を摂って様子見てください。お薬じゃないから大丈夫。
でも、体温が36度と低いから(猫の平均体温は38度くらいだそう)このまま、低体温が続くと昏睡状態になってしまうかもしれません。体を温めてあげて下さい。この子にとって何が幸せか一緒に考えましょう。」
と言ってもらえて

「まだ命は残っているんだ、まだ命は尽きてないんだ」と思って帰宅。

粉ミルクを溶いて、口元に持っていっても舐めないから、注射器で口の中に入れて飲ませる。
夜、お漏らし。トイレに行けないほどきっと疲れちゃったんだね。ゴメンな。

3月22日
栄養が摂れて、すこーし目力が出てきてくれた。声かけると反応してこっちを見る。
まだ見えてる。聞こえてる。でも鳴かない。
部屋を歩いた。筋力が弱っているけどヨロケながら歩いてる。少し歩いてヘタっと座り込む。
トイレが間に合わない。水は飲むけど、自分から食べようとしない。
やっぱり、もう死期が近いのかな。



ネロ坊、いつもありがとう。ありがとうね。
けど、もうおじいちゃんだし。あんまり苦しくないようにしようね。
もう頑張らなくて良いよ。自然に委ねていこうね。

ネロ坊が淋しくないように、ずっとそばにいるからね。



生き物との別れは必ずきます。
かなしいことだけど、命のことは人間にはどうすることもできません。

神さま、願わくば最後までそばにいてあげられますように
私のいないところで、ネロが旅立ってしまわないように。
ネロが苦しなくて、寂しく無くなくて寒くないようにだけ、どうかお願いします。

ーただ、ただ祈るばかりー



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