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誕生日とか、とおるくんとか

誕生日だった。少し前のこと。本当にめんどうな性格だなと思うのだけど、誕生日の日こそ某SNSで“風船が飛ばないように”細心の注意を払う。それはLINEも一緒。自分には今放送してる木曜ドラマ『いちばんすきな花』とは、別のベクトルの面倒な一面があるように思う。「おめでとうございます」「ありがとうございます」のやりとり、SNSで何十件も対応できる人の気がしれない。ちなみに『すき花』で言うなら私は二人組を作るのは超得意なタイプでした(お互いに「お前しかいない!」と依存しあっている親友と2人でずっといるタイプだったので)。お誕生日メッセの返信、昔は頑張ってた時期もあったけど、今はもう不特定多数たくさんには無理かもしれない……なんてことは、ここでしか言えない。もちろん自分だって仮にもそういう言葉をいただけたとしたら嬉しいし、ありがたいのだけど、一方で返信に面倒くささを感じている自分がいる。


人の好意を面倒と感じるなんてやばい、とも思いながらも自分はそういう器を与えられた今世なら、そんな自分を生きるしかない。見ず知らずの人から与えられる承認よりも、目の前の相手の深い深い愛が欲しい、どこまでいってもそれが私。それでも、そんな私の誕生日をきゅうくんや大学からの親友が祝ってくれたりするわけで、大好きな人のことをもっと好きって思えるから誕生日は好き。お祝いの言葉と、その言葉に紐づく距離感。ここ数日は、そんなことを考えていた。

誕生日当日は、大きな犬を撫でた。「とおるくん」と名付けられたラブラドールレトリバーの毛はとてもゴワゴワしていて、犬というより馬みたいだった。20分のレンタルで1000円ちょい。多分その辺の大学生より、とおるくんの方が稼いでいる。将来は絶対に犬を買うと決めた。この記事のサムネイル、猫なんだけどね。


最近はもっぱら葉山莉子さんの日記を書籍化した『ティンダー•レモンケーキ•エフェクト』にハマっている。ティンダー×日記のくみあわせ、ありえないほど面白い。アラサー女性ならではの感性の言語化と、言葉が難しいのだけど、聡明な女性が“女の子らしく”狂ってしまっている側面の正直さが愛らしくてとても好き。蟹の親子さんの『にき』や佐々木里奈さんの『パートタイムコメット』に並ぶくらい面白い日記だと思う。私は自分の日記こそ書かないけれど、オタクならではの収集癖も相まって、そこそこ日記なら読んでいる(買っている)方だと自負している。というか、今書く仕事についているのもほんとうにご縁な訳でもともとは“読む専”として文芸学科に通っていたくらい、「書く」という行為へのアンテナの成長が遅かった。周回遅れ。だからそこは実践を積みながら学んで、頑張るしかない。それが私から“書く”という行為へ向けることのできる精一杯の誠実さ。


あとは最近、引越しの準備をしている。ほぼ6年間近くいた下北を離れる……話は別の機会に書こうと思っているのだけど、ダンボールに荷物を詰めるという作業の大変さを、今身をもって思い出しているところ。人生で3度目の引っ越しなはずなのに、この大変さを毎回忘れている。「もうやらない!」と決めて失恋や二日酔いの辛さを毎回味わっているあの感覚を思い出す。人を忘れてしまう動物にしたのは誰?


もう26年も生きてしまった。段ボールまみれの部屋で缶ビールを飲む。多分私は来年もこうやって生きていくんだと思う。風船が飛ばないようにひっそりと。来週には、桃鉄ワールドが発売するらしい。世界を巡るのは、今はバーチャルだけで十分。

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