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終わってしまったカードゲームの思い出を語る。バンダイ版 遊戯王編

  (※写真はバンダイ版ではありません。)今までいろいろなカードゲームを遊んですごしてきたけど、その中には今ではもうサポートを終了してしまったものもいっぱいありました。そんなカードゲームたちの思い出について語りたいという自分語りの記事でございます。当時を思い出して懐かしんでくださる方や、カードゲーム業界の歴史の一抹の資料として読んだくださる方がいれば幸いです。

バンダイ版遊戯王とは…

 1998年に東映アニメーションの制作したアニメ「遊戯王」の放送ともに販売されたカードゲームが、バンダイ版遊戯王カードダスです。ルールはコナミ版の遊戯王オフィシャルカードゲームとは異なり、カードダスの系譜を引き継いだ遊び方になっている。大まかなゲームの流れは、プレイヤーは同時にお互いの手札から1枚モンスターカードを場に出し、それらのステータスを見比べ勝負する。勝った方が倒したモンスターのレベル分の得点を得る。最終的に倒したモンスターのレベルが多い方が勝ちとなる。そのためゲーム性は高いとは言い難いが、子供たちには遊びやすいルールとなっている。

 東映版のアニメ終了後、人気が下火となってしまいバンダイは遊戯王カードから撤退する。その後コナミが「遊戯王オフィシャルカードゲーム」として販売を開始し、現在の遊戯王の歴史が始まった。このようにカードゲームの歴史には2種類の遊戯王が存在することとなったのです。

バンダイ版遊戯王との出会い。

 当時小学生だったスナガガのクラスでは、誰から始めたか、バンダイ版遊戯王が大流行していました。もちろんスナガガも「遊戯たちと同じカードゲームで遊べる」と聞いて、血眼になってカードダスが置いてあるお店を探したものです。そして学区内に唯一遊戯王をおいている小さなおもちゃ屋「ポッポや」に小学生が集結し、なけなしの100円でカードダスを回し続けていました。

 もちろんカードを集めるだけにとどまらず対戦をしていたのですが、今回記事のために調べていたルールとは全く異なっていました。原作同様のライフポイント4000を削り合う独自のゲームで遊んでいたのです!生贄が必要だったか?直接攻撃はありだったか?など細かいルールは覚えていませんが、原作のみよう見まねで遊んでいました。

 これが面白いことに、全国の小学校で行われていたようで、実際のカードダスルールと地方ルールの乖離がバンダイ版遊戯王の人気低迷の一因だったとも言われています。ともあれ全国の小学生の考えていることが一緒だったことに驚きですね(笑)。

元祖vs公式

 東映版アニメ「遊戯王」の終了後もスナガガたちの遊戯王熱は冷めませんでした。そんな中登場したのがコナミ版「遊戯王オフィシャルカードゲーム」でした。そうなる私たち小学生はこんらんに陥ってしまいました。「どっちで遊べばいいの?」誰からともなくそんな疑問が湧いてきたのです。オフィシャルつまり公式を銘打ってるコナミが本物なのか?最初に登場した元祖バンダイ版遊戯王が本物なのか。無慈悲にも小学生は決断を迫られたのです。

 今でこそお粗末な出来のバンダイ版遊戯王というイメージがあるかもしれません。しかし当時バンダイ版遊戯王にはコナミ版に勝る大きな利点がありました。それは「何かしら知っているカードがでる」ということ。

 コナミ版遊戯王の第一期のブースターやカードダスのカードリストを見てもらえるとわかるのですが、レアカードにこそ遊戯や海馬の使用する有名カードが収録されていますが、それ以外のコモンは原作にいたかどうかもわからない有象無象のモンスターがたくさん。小学生のなけなしの150円が、愛着のもてないカードたちに変わってしまう可能性が高かったのです。

 くらべてバンダイ版遊戯王は販売したセット数が少ない分、原作のモンスターたちが凝縮されており、「マンモスの墓場」や「シルバーファング」など外れカードでも「遊戯と同じカードだ!」と思えるカードの封入割合が多かったのです。

 そんなわけでコナミから新弾が次々出てくるなか、バンダイ版の勢力もしぶとく残り、時にはごちゃまぜにしながら遊んでいました。それでも最終的には現在進行形で商品展開してくれるコナミ版編と移り変わり、遊戯、海馬、城之内、ペガサスのデッキを再現した構築済みデッキの発売が決定打となり、コナミ版で遊ぶようになっていきました。

未だに高値で取引されるカードたち

 そんなコナミ版にとって代わられてしまったバンダイ版遊戯王ですが、東映アニメ版に忠実なイラストやその禍々しい雰囲気からコレクション用カードとしての価値(もしかするとプレイ需要もある?)を見出され、未だに高値で取引されているものもあります。遊戯王という歴史が続く限り、その礎としてこれからも価値を見出されていくことなるのでしょう。そしてコナミ版やバンダイ版という販売元を問わず、遊戯王という文化の本流が続いていくことを願いたいと思うスナガガでした。


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