見出し画像

丁寧さのコスパの良さ(新入社員をみて、自分の面接を思い出した)

うちにも新入社員が入りました。
彼らを見ていると、自分が若かった時のことを思い出します。毎年のことですが。

僕は新卒でいわゆる大手のハウスメーカーに入社しました。ハウスのメーカーって?と当時思いました。製造業なのか?建設業なのか?建設業ですよね。考えるまでもないことです。

建築にもデザインにも、B to Cの営業にも、正直興味はなかったけど、なぜかこの会社を選びました。

なぜ自分がこの世界に足を踏み入れたのか、20年近く経っても自分でもよくわかりません。たまたま大学の就職説明会か何かに来ていたOBが語る、キラキラとした世界に憧れて、感化されて、おぉー俺はこれだと思った印象は、今でも少し覚えています。

当時は失われた20年とか、就職氷河期とか言われていました。大して自己分析も業界分析も、インターンもしていない僕は、受ける企業からことごとく落とされ、これまで大抵のことはなんとかなってきた自分も、今回ばかりはなんともならないかもと、少しだけ覚悟をしました。

面接では社会の厳しさを知りました。
自分なりに結構真剣に考えたエピソードを、ふんと鼻で笑われたり、それで?みたいな顔をされた面接ではやっぱりというか案の定、次には進めませんでした。
そういう面接中は、経験の少ない若者でも、自分のビハインドを認識して、それを挽回すべく、うすら笑顔を浮かべながら、必死に自己アピールをしていたように思います。

今の自分が当時の彼に言えるなら、就職なんてお見合いと一緒。こちらも見極めてやるというくらいの気持ちで、その面接の場を楽しめるかどうかで決めたらいいんだよ、そんなことを言いたいと思います。

今僕がいる会社の面接は、楽しいとは言えなかったけど、穏やかな時間だったと記憶しています。

学生の自分をちゃんと一人前に扱ってくれたように思う。そして面接の当日とか翌日に、次の選考の案内の電話をもらいました。そしてスムーズに内定した。学生といっても、きちんと人として扱ってもらえているかどうかはわかる。
僕は即答で入社の返事をしました。

もちろん今の僕にはわかります。そうした丁寧な振る舞いは意図的なものだし、いかに学生をクロージングして、早く意思を決めさせるか、これも他社との競争だってことも。

でも、今入社してくる人たちも、当時の僕と同じような理由で入社を決めたと言っている。20年経っても同じ手法が有効なのか、それともこれが会社のカラーなのか。どちらにしてもそれはそれで、なかなかすごいことだなとも思います。

この面接のことを思い出して、人に丁寧に接することというのは、コスパがいいんだなと感じました。ちょっと言い方はラフなんだけど。

人に丁寧に接すること、笑顔で接することは誰でもできるし、している方も気持ちがいい。そしてお金もかからない。なのにほとんどの大人は不機嫌そうにしている。だからこそ、笑顔で話しかけられた方はシンプルに嬉しく思う。そしてそれが他の人との差にもなる。

今の僕をつくっている、ひとつかなとも思います。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?