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新NISAへの考え方


新NISAはやった方がいいのか?

知り合いにそう聞かれたら、僕は「どっちでもいい」と答える。理由はお金にかかわることにコメントするのはトラブルを生むし、知り合いベースにそこまでリスクを冒したくないから。

ただ、自分のごく近くにいる大切な人に聞かれたら「自分のリスク範囲内で可能な限りやった方がいい」と答える。

参考までに過去に書いたnoteを貼り付ける。

「僕の」新NISAに対する考え方

  • できる範囲で
    運用は余剰資金で行うもの。現在の生活に支障が生じるほど切り詰めてまでやるものではない。間違っても学費など絶対に減ってはいけないお金に手を出してはいけない。

  • 手段と目的が逆転しない様に
    将来楽をしたいからといって、今が苦しくても良いというのは違和感を覚える。

  • 使うべきお金は使う
    その時にしか経験できない事など「取り返せない経験」や「絶対に欲しいもの」にこそお金を使うべきだと思う。

  • 80点を目指す
    ネットを調べるといろいろとTipsがかいてあるが、正直、そんなものはどうでも良いと考えているし、以下の3つを達成できれば80点だと思う。

    ①家計の見直しをする
    ②いくらでもよいので運用する(後からでも金額の変更はできる)
    ③市場に残り続ける(お金を運用し続ける)

    そして、NISAの様な運用は「手間をかけずに」行う事が重要なので100点を目指してはいけない。

お金は時間と同じで、勝手に余るものではなく、余るように努力して初めて手に入るものだと考えている。

文脈上誤解されないとは思うが、お金をねん出するところは努力(手間)を要するが、その先の運用には手間をかけない、という意味合い。

新NISAとは

2024年1月からスタートする非課税制度。詳細は金融庁のページを見てほしいが、ポイントは以下(金融庁のページから引用)。

  • 非課税保有期間の無期限化

  • 口座開設期間の恒久化

  • つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能

  • 年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能。)

  • 非課税保有限度額は、全体で1,800万円。(成長投資枠は、1,200万円。また、枠の再利用が可能。)

ざっくりとまとめると、今までは現物株式や投資信託で得た利益を確定させる際、20.315%の売却益がかかっていたが、新NISAを利用する事でこれを永続的にゼロにする、という仕組み。

今までは100万円の利益がでると、その売却益を確定させた際に税金で約20万円も取られていたが、これが取られなくなると考えるとインパクトの大きさがわかると思う。

何を運用するか

わからなければ、とりあえず以下を候補としておけば良いと思う。
注意点として、必ず「Slim」と入っている方のオールカントリーを選択する事が重要。

三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

僕は長年外資に勤めているが、特段日本企業が強いとも思わないし、このまま米国企業の台頭が続くとも思わない(というかどうでもよい)。

米国が強くても弱くても、日本が強くても弱くても、それ以外の新興国が強くなっても、上記であれば大体80点は取れる。

米国の方が強いと思うならS&P500やVTI、NASDAQ100にすれば良いし、日本が弱いと思うなら「除く日本」にすればよい。

ただ、これから新NISAを始めようと考えている人が上記をあれこれ考えて開始時期が遅れるくらいなら、上記のインデックスでとっとと初めてしまった方が良いと考えている。

いくら運用するか

新NISAは、成長枠と積立枠あわせて360万円/年まで運用できる。
(成長枠:240万円/年+積立枠120万円/年)

最短で枠を使い切ろうとすると1800万円/5年(=360万円/年)だが、これはできる人がやればよいと思う。

先述の通り、多くの人は無理のない範囲で運用に回せば80点取れる。

以下のサイトで積み立て可能額を入力し、イメージしてみるのもいいと思う。この際、想定利回りは保守的に見るなら3%、最大でも5%にとどめておくべきだと思う。

最も重要な事

運用をすることで最も重要な事は「損をする可能性がある」という事を認識し、「それでも運用を続ける事」である。

当たり前だが、この世にはノーリスクでリターンを得られるものはなく、必ず何かしらの対価を払っている。

運用の場合は「損をするリスク」に対して「運用益」というリターン(リスクプレミアム)を期待しているので、絶対に損したくないという人は運用はやめたほうが良い。(これは考え方なので良いとか悪いかとではない)

インデックスの場合、15年以上の単位でみればほぼプラスリターンになると言われているが、始める時期によってはずっとプラスの運用益かもしれないし、ある程度の時期まではマイナスが続くかもしれない。

はっきり言ってこればっかりはわからない。

運用益がプラスの時は問題ないが、例えばコロナショックの様に株価の大暴落が起き、投資した額の30~50%を失ったとしても耐えられるか、と想像すると良いと思う。

例えば100万円までの損失しか許容できないのであれば、まずは最大200万円までの投資にとどめる事を目標として運用を開始することもありだと思う。(いきなり200万円を投じるのではなく、徐々に積み立てていく)

繰り返しになるが、決して背伸びせず、自分が許容できるリスクの範囲内で行う事。

そして、リスク設定をミスったと思ったらすぐに修正すること。
(100万円まで耐えられると思って始めたが、実際に100万円マイナスになった時に夜も眠れないくらい不安になったなど)

ある程度の期間運用を続けていると、1日で仕事で得る月給を超える金額が動く事も珍しくなくなる。これがプラスならうれしいが、マイナスだった場合、耐えれるかをよく想像してみることが重要だと思う。

SNSなどでは、積み立てよりも一括投資の方が市場へのエクスポージャーを最大化できるとか、機会損失を防げるとかの意見があるが、これはとりあえず80点を取る際には考えなくてよい。

一括投資した結果、いきなりマイナスになり、怖くなって撤退してしまっては元も子もないからだ。無理せず80点を目指そう。

まとめ

くれぐれも以下を肝に銘じてほしい。

  • 自分のリスク許容度の範囲内で

  • 使ってはいけないお金には手を付けず

  • 80点を目指して





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