曇天の新宿、昼に死す
午後2時。私は新宿の自習室で仕事に励んでいた。フリーランスになって1年数ヶ月。編集者として細かな仕事をこなしている。先月の月収は30万円。食べてはいけている。何しろ妻も働いている。彼女には期待している。世帯収入はそれなりにあるはずだ。子はいない。おまけに家は妻の親族の持ち家の一部だ。家賃は8万円。妻と折半して4万円ずつ。東京で家賃4万円ならば安いものだ。道理など捨て去れば100ヵ月連続家賃滞納でも法的措置を取られることはあるまい。
住んでいるところは、平日の昼間に何をしてい