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つい見過ごされがちなこと

二週連続、サンカラ会計士の柿本です。

少し前に複数の資金調達に関わらせていただきました。

スタートアップや小さい会社ですと、ひととおり資料を提出すれば、そこまで面倒な質問もなく審査通知や出資の諾否の連絡がくることも多いのですが、

審査や判断の材料が揃うまで質問のやり取りが長引くこともあります。

私のお客様でやり取りが長引いてるなと少し心配していたところ、そのお客から相談がきまして、

銀行からの質問の回答を考えてほしいとのことでした。

銀行・投資家の疑問を解消するには


「作成された数値計画と帳簿の実績とが整合していない」
「売上の現実性がいまいち見えない」

帳簿と事業計画を見比べてみると売上時期のズレだったり会計基準と経営感覚のズレだったり、

説明すれば理解してもらえる内容でした。

売上計画についても、客単価や客数、広告宣伝効果の実績事例、市場成長予測、他社のスケールなど

売上予測を要素に分解することで、投資家や銀行の方にも一応納得いただける形にします。

(その数値計画どおりに本当に事業が進むかどうかはまた別問題なのですが…)

数値計画や売上予測に大きな誤りがあったわけではないのですが、うまく伝わらないと、

出資・融資する側から見れば「数値で嘘ついてない?」「計画どおりにいかないのでは?」と訝しく思われます。

説明できるかどうかで、印象も結果も変わっていた事例だと思います。

事業をわかってもらうには


また、とあるスタートアップの社長は

「自分の事業を理解してもらうことがいちばん難しい」

とおっしゃってました。

初めて見る技術やビジネスモデルだった場合に、外部者からの

「どうやって事業が拡大するの?儲かるの?」

という疑問にわかりやすく説明を返すのは確かに難しそうです。

周りを巻き込むには「説明」が超重要


前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、

この「説明」っていうのが経営でおざなりにされているように感じることが多かったりします。

どんぶり勘定でやったり、過程を省略したり、雑にやってしまうと、なかなか伝わらないものです。

他者への「説明」は面倒で、時間も労力も頭も使い、事業を推し進めるような要素ではないようにも思えますが、

周りを自分の事業に巻き込んでいくにあたっては、実は大変重要なプロセスなんだと感じます。

経営においてはついお座なりにされがちな部分ですが、

うまく周りを巻き込めてないときは「説明が足りているか?」と考えてみるのもよいかもしれません。

柿本耕市郎
公認会計士・税理士
専門分野(ビジネスモデル、新規事業、税務)

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