はじめに

noteに記事を書こうと思ったきっかけ

はじめまして。ちなーと申します。

沖縄は郷土書の刊行が盛んです。本屋さんや図書館には郷土書のコーナー、もとい郷土書のフロアがあるほどです。

また、沖縄県や各市町村市からは『沖縄県史』や『那覇市史』『北谷町史』『中城村史』など数多くの自治体史が出ています。

これだけ多くの本があるので、「地元のことを調べる」ということに関して、沖縄は恵まれている地域だと思います。

一方、ネット上にはほとんど情報はありません。

全く情報が無いわけではないですが、誤解・曲解をしているもの、昔の研究成果に基づくもの、史実と創作を混同していものなどが多いです。個人ブログや観光情報サイトなどもそうですし、Wikipediaですら何を根拠にしたのか不明の怪しい記事も多数あります。

これらのネット情報を信じ、「沖縄情報」として拡散されていくのは由々しき事態なのでは、と感じています。

あるいは国立国会図書館やアジア歴史資料センターなどのサイトでは、ネット上で古文書や古書など一次資料を見ることができたり、CiNiiでは研究論文をPDFで読むことができます。しかし、研究者ではない、単純にそのことを知りたい人に対して「知りたかったら一次資料や論文を見ろ」というのは酷な話です。

そこで、個人ブログよりは詳しく正確で、研究論文よりは簡潔で平易な記事がネット上で見れたら良いなということで、noteに記事を書くことを思いつきました。また、このnote自体が何に基づく情報かわからないとなったら本末転倒ですので、根拠となる史料や参考文献を極力、明記したいと思います。

noteの記事がきっかけで郷土書や自治体史に関心を持っていただけたら幸いです。

書いている人

那覇市出身です。大学・大学院と南島史学を専攻しました。その後は博物館で学芸員をしたり、自治体史の現場で働いたりと転々としています。研究論文はほとんど書けていないので「研究者」と言うには苦しいですが、現場で頑張ってます。

記事の有料化について

当面のあいだ無料記事にしますが、いずれ有料化したいと考えています。

沖縄の歴史・文化に関する情報なので、公共性や社会への還元ということを考えれば無料のほうが良いかもしれません。また、沖縄の歴史・文化でお金を稼いでいるという批判もあるでしょう。

しかし、記事を書くにはお金と時間がかかります。

例えば美容師さんに「ハサミひとつで出来るんだからタダで髪切ってよ」とお願いできますでしょうか。カメラマンさんに「今はデジカメで減るもんないんだからタダで撮ってよ」とお願いできますでしょうか。

ピカソがファンにお願いされ30秒で絵を描いた逸話があります。ピカソが「この絵には100万ドルの価値がある」と言うと、ファンは「たった30秒しかかかってないのに?」と返します。するとピカソは「それは違う、30年と30秒だ」と言ったそうです。

天才ピカソと同列に話すのは恐縮ですが、美容師さんやカメラマンさんなどプロとして活動されている方のお仕事というのは、今まで積み重ねた経験や知識の上に成り立っているものです。

それは沖縄の歴史・文化に携わるお仕事だって同じです。しかし現状は美容師やカメラマンなどメジャーな職業よりも、専門性を軽視されている気がします。

今ある知識というのは、大学での学習、地域の古老からの話、買って読んだ本、訪れた史跡など、お金と時間をかけた多様な経験の上に成り立っています。

また、視点を変えると「無料で読めるものは無料の価値しかない」と思われがちです。このnoteでは、文体へ平易にしつつも書籍に掲載できるレベルにする予定です。個人ブログに載せるような与太話ではなく、責任を持って書くので、お金を払ってまでも知りたいという人だけに届けたいと言う意味合いもあります。

ですので、有料化についてご理解いただければと思います。

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