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老害の人 内館牧子 読書感想

娘婿に会社を譲ったはずなのに、未だに顔を出して過去の苦労話や自慢話をする福太郎
老害だと娘の明代は嘆いている
福太郎の仲間達も老害揃い
病気自慢に俳句自慢、素人の絵自慢に食欲がないからと構ってアピール
さらに友人は孫自慢をしてきて立派な老害になりつつある
そんな中、高校三年生の息子は大学進学でなく手伝っている農家の後を継ぎたいと言い出した

老害とは何か
ハッキリと書かれている
しかし読んだところで本人は老害とは気付かないでしょう
若い人がそれは老害だよと指摘しにくいというのもわかるわかると頷く
何故なら老人に対してこんなこと言っていいのだろうかと躊躇してしまうから
しかし会社にやって来て、若い社員に説教や自慢話をするのは頂けない
社員は元社長に対してぞんざいな態度を取るわけにいかない分、ただただストレスになってしまう

しかし老人はいつか自分もなるもの
いつかは自分の姿なのに、あっち行けとか老人は引っ込んでいろとか簡単には言えない
自分が年を取ったらそんな風に言われないと思う?
間違いなく誰でも若い人からは同じ会話ばかり疲れるなと思うでしょう

「老人が、老人のために老後を尽くすという姿勢こそ、高齢化社会の新しい生き方です」


老害の人 内館牧子

老人はどんどん自分達で楽しいということをやっていく世の中に進んでいくのが良いのかもしれない

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