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猫を処方いたします。 石田祥 読書感想

わかりにくい場所にある中京こころのびょういん
メンタル不調で尋ねた患者に処方されるのは猫
勢いに押されて猫と数日過ごしている間に訪れた人の心に変化が起こる

薬とかカウンセリングとかでなく猫を渡す病院
この設定からファンタジー設定が入っているのがわかる

なんで猫を渡す?なんて思うのは間違い
タイトルに猫を処方いたします。と入っている。
これで普通に薬を渡すのは不自然。

渡された猫と過ごし、自分の心の在り方に気付いて行く。
癒されるお話なのだけど、ラストエピソードはほろっとさせられる。

しかし違法ブリーダーの話は酷いな
現実でも問題になって報道されたりするけれど、やった人が同じ目に合わないと釣り合わない。


個人的に2話が好きかな
コールセンターで苦手と思っていた女性の心遣いに気付いたのが良かった。
褒めるにもパワーがいる。
頑張っている人を認めてもう非協力的な態度はやめようとした変化は良い。

1話ではっきりと意見してくれたのも良かったな。

「飼えへんやったら飼えるように努力するべきちゃうんか。ずっと一緒にいられるように、俺らに託す前に、できることがあるんと違うか」

猫を処方いたします。

猫を飼うにも覚悟と努力も必要。


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