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全員が全力疾走だった前職での経験

今年で社会人歴18年目。
今まで、転職3回+グループ会社間異動1回を経験した。
幸いにも、どの会社においても上司・同僚に恵まれ、職場環境が変わる度に自分の強み・弱みを再認識し、アンラーンを繰り返しながら、一歩ずつ着実にステップアップしてきたと自信を持って言える。

その中でも、前職で過ごした7年間は、非常に濃密な時間であり、現在の私の半分以上は、この7年間で培われたといっても過言ではない。

前職の会社は、日本の大手商社と外資系企業のジョイントベンチャーとして設立され、私は会社設立後3年目に中途採用で入社をした。

当時は、商社からの出向組+中途採用社員で構成され、全社員20名に満たない人数で、社員全員が一堂に会する機会も頻繁にあった。

その後、ビジネス規模の拡大とともに社員数も増え、株式構成の変更・吸収合併に伴う社名変更を繰り返し、現在は当時の面影は全く無くなってしまったのだが、入社後の最初の5年間は、今でも私の記憶に鮮明に残っている。

その5年間は、まさに社員が一丸となって、それぞれが全力に業務に取り組んでいた。なぜ、その様な環境が実現できていたのか?

まず、社長を筆頭として、自分たちのサービスの有用性・将来性を全員が信じていた。
更に、会社のミッションビジョンバリューを全員が正しく理解し、その達成のために必要な各部署の目標に対してコミットする姿勢を持っていた。
役職に関わらず、一人一人が【当事者意識】を持って業務に向き合っていたのだ。

そのため、時には個人間・部署間での衝突も発生し、上司が部下を叱咤激励するだけではなく、時には部下が上司に強く意見をすることもあった。
(私も、深夜の会議室で当時の上司と口論となり、翌日、地下鉄の駅で偶然遭遇・会社に行く道すがら、仲直りしたという経験がある。)

しかし、各部署の目標達成や会社目標の達成に貢献する様な出来事があれば、業務中でも全員で拍手をして喜び、時には業務終了後、祝杯を酌み交わした。酒の席でも、業務に対して議論することも度々で、その議論は、時には深夜にまで及んだ。
飲み会ですら、各メンバーの考え方・思いを共有するための有益な機会だった。

前述した会社の路線変更に伴い、その当時の同僚はひとり、ふたりと卒業し、徐々にその当時の熱量は薄れ、会社のカルチャーも変わり、私も前職の職場を卒業した。

その当時の同僚とは、今でも定期的に会う機会があり、それぞれが新天地で新たな取り組みやキャリアにチャレンジしており、当時を懐かしむ・思い出話に花を咲かせる、というよりは、再会する度に非常に良い刺激をもらっている。

私にとって、その当時の同僚は、一緒に様々な障壁を乗り越えた同志・戦友であり、その同僚と共にもがきながら戦った経験は、私の人生における大きな財産となっている。

その当時の様に、会社全体で理念を共有し、目標達成のためにそれぞれのミッションにコミットする、ということは、組織が大きければ大きいほど難しくなる。

現在の職場は、会社自体が巨大組織であり、部署という単位においても関係する人数が多いため、メンバー個人が当事者意識を持ってチームと向き合う、という状況は残念ながら作り上げられていない。

上層部からメンバーに対して、チームのミッションビジョンバリューが明確に共有されておらず、私たちメンバーたちの視線が チームでの達成感< 個人評価の向上 に向いていることが主要因であると思われる。

前職の当時のことを改めて思い返しながら、私を含めてメンバー個人の【当事者意識】が欠如しており、仕事に対する熱量が生まれず、喜びをチーム全体で共有できていないことに気が付いた。

しかしながら、まずは個別案件単位など、ミッションビジョンバリューの共有が容易な小グループから、前職で味わった様な熱量を持った仕事が出来る小チームを作り出せれば、チーム全体の雰囲気にも好影響を与える可能性がある。

共通の理念に基づいて全員で一丸となって努力し、目標を達成する
言葉で表すと少々泥臭く感じるが、同じ仕事に関わる全員が喜びを共有できる機会を、今の職場の仲間とも創出し、前職で得たチームメンバーとの経験=仕事人生における財産を積み上げていきたいと思う。

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