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地球の裏側で物とゆたかさについて考えてみた

 わたしの、ゆたかさに対する考え方は、この6年で大きく変わった。きっかけのひとつは離婚、もうひとつは過去生の世界。

 2014年の秋、離婚した。

元夫は、仕事場と住居を兼ねた賃貸マンションの部屋から、好きな物だけ持って新しい住まいへと行ってしまい、後のものは好きにしてくれていいよと言った。
わたしには人生のお休みが必要だったから、地球の裏側、タンゴの故郷ブエノスアイレスへ飛び立つ事にしていた。

でも、その前に、マンションを空っぽにしなければならない。

これがひどく大変だった。そして猛烈に反省した。

物がありすぎた。しかも使っていない物が。
ゴミでもなくて、使えるけれど、もう要らないもの。それと新品。
貰ってもらえそうなものは、配りまくって、それでも残ったものは、回収業者に頼んだ。
物を捨てるにもお金がかかる時代。リサイクルで買い取ってもらうものと、捨てるものとを相殺したら、ほとんどプラスマイナスゼロだった。損していたかもしれないけれど、最後はもうどうでもよかった。いちいち個別に精査する気になんてなれなかった。
どうにかしなくてはならない問題が目の前からなくなったら、さっぱりした。

新品のシーツやタオル、食器類、いつか使おうと仕舞い込んでいたのだけど、いつかなんて、来なかったんだ。
どうして、日常の為に、自分の為に使わなかったのだろう。

答えは、いまならわかる。
あの頃、自分にそんな価値があると思っていなかったから。

過去生を知ることで、離婚を乗り越えたのをきっかけに、ヒーリングの道に入った。
だからいまは、「わたし達の身体は、たくさんの時代を旅してきた魂の社である」という考え方を支持している。

この「自分」にこそ価値があり、「いま」、「ここ」に価値があると思えたら、どこにゆたかさを見出すのかは、必然的に変わってくる。

あの大浄化を経て、物って最小限でいいなぁと思った。実家にアルバム類とわずかな衣類をおいて、いまは、ブエノスアイレスのワンルームに入るだけの物しか持っていない。

そもそもこの街で、買いたいものは、タンゴシューズとドレスくらいしかない。増えていくのは日本から持ち込むものばかりだ。
それにこの国の人たちは、何でも修理しながら大事に使うし、古着も捨てるなと叱られる。物質主義だった頭には、考えさせられる事も多かった。

結果的に、お金を使うのは、自分に備わる事を最優先にするようになった。形には残らなくても、自分の内側に確実に蓄積することに。
それは、新たな学びと研鑽、楽しむ、美味しく食べる、美しいものを観る、知らない場所へ行く、新しいチャレンジなど。
何しろ魂は「体験」をする為に、いまここにあるのだから。

そしてもちろん、新しいタオルは自分の上質な毎日の為に使い、ロイヤルコペンハーゲンでお茶を飲む。

たくさんの物に囲まれていた頃よりも、いまのシンプルライフの方が、はるかにハートがゆたかだと思える。

#ゆたかさって何だろう #アルゼンチン #ブエノスアイレス #離婚 #過去生 #ヒーリング

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