若者の言葉は『全然大丈夫』なのか?

以前、似たような記事を書いたが、その続きみたいなものを思ったので。
かなり批判的かつ言葉の強い親を持つからか、割とこの手の話題に反応しがちである。ていうかそういう批判を私に向けてしないでほしい。

「全然」の後は否定文であるべき?

全然そんなことないと思う。と、いきなり否定での用法を登場させてみるテスト。
一般に全然の後は否定とされているが、「全く」「然り」なのだから、文字面だけとらえたら強調の効果しかないと思っているし、現に昔は肯定文で使われていたのが、否定文の用法に変わって、最近また肯定文の用法が出現してきているという状態なのだ。
Wikipediaや各種辞書にも載っているので各自調べてもらえればすぐわかるかと思う。というか私に批判を向けるな。

「大丈夫です」という言葉はおかしい?

「大丈夫」という言葉がイエスなのかノーなのかわからなくておかしいという話もあるが、この批判も正直納得いかない。むしろ「全然オッケー」であるとすら思っている。っていうか批判を私に向けてするな。

どちらかといえば古臭い方の人間なので、いわゆる若者言葉的な用法はあまりしない方の人間(…ということはおっさん!?)で、「全然」「大丈夫」の用法については若干の違和感を覚える一人ではあるが、さほど否定的になることもないと思っている中道右派?中道左派?みたいなポジションである。この場合どっちが左右になるのかよくわからんが。

そもそも論でいえば、大丈夫とは「立派な男性」という意味であるのだから、心配されて「大丈夫です」って答えることすら、ややおかしい。
"Are you okay?"を日本語では「大丈夫ですか?」と翻訳するが、「大丈夫ですか?」を英語に訳したら”Are you a macho man?”になってしまうではないか。
相手が女性だった場合はもっと大変だ。「大丈夫ですか?」なんて尋ねては結構失礼なことになってしまうし、ジェンダーとかセクシャリティの話も絡んできて、昨今結構センシティブな問いかけになってしまうかもしれない。

そんなこと言ったら「結構です」はどうなるんだ。

「結構です」が許されて「大丈夫」が許されない構造はいかがなものかと思うし、そんなに言葉の原義を大事にしたいなら、ボディビルの大会で「大丈夫~!!」とか「そんな大丈夫になるには眠れない夜もあっただろ!!!」とか叫んでればいいと思うし、もっと言えば、「結構」にイエスの意味もノーの意味もないだろ。

そもそもそういう批判を私にされても困る。

もうティーンエイジャーでもないし、若者言葉をリードするインフルエンサーでもないんだし、自分で言うのは憚られるけども、どちらかといえば言葉遣いはちゃんとしてる方なのではないかと思っている。

言葉は流動的なものだし、移り変わっていくものだということは古文を読めば一瞬でわかるだろう。古文読めないけど。
言うなれば「古文読めない」という現象がその証拠といえるだろう。

ではその中でなぜ若者の言葉遣いがこんなに槍玉にあげられるのかというのは考察すると、使用する言語によるグループ分けの意識であったり、単純な若者批判の材料としての揚げ足取りであったり、その他色々となかなか楽しいことになりそうな気もするけれど、気力が充実してないのと考えがまとまらないのでこの辺で。

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