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潰瘍性大腸炎備忘録②〜絶食9日と体重10㎏減〜

毎日、忙しくもありつつ

平凡に楽しくて幸せな日々。

だけど、



【何かをできる自分】

【役にたつ自分】

【誰かに何か喜ばれることをする自分】



そんな自分じゃなきゃいけないって

心のどこかで思ってたのかもしれない。



でも、病気をして、

一時、歩くこともままならなくなって

ただ吐気と激痛に耐えながら

寝そべり息をして、存在しているだけ



なんなら人に多少迷惑かけたり

何もせず、お世話してもらってる自分



そんな自分でも

周りにいる沢山の人が

なんの見返りもなく

優しさと愛を、ただただ、向けてくれた。




【人は存在しているだけで、価値がある】




理屈ではないこの言葉の意味が、ようやく

ストンと、腑に落ち

自分に優しくなれた瞬間があった。




身体が、全身で、『私を愛して』って

私自身に、必死に叫んでいるのだ。




この病気が悪化し苦しんだことで

それら、いろんなことを

気づかせてもらう時間でもあったなぁ。

潰瘍性大腸炎の備忘録。

⭐︎こちらの続きです⇩


2024年1月5日(金)
入院1日目。



気持ち悪さや吐気と激痛、意識朦朧な中、
入院病棟のお部屋のベッドで、ぐで〜っとなっていると

次々と、担当看護士さんや看護士長、担当医、薬剤師、管理栄養士の方たちが笑顔で挨拶に来てくれる。


なんかすごいな〜、
大切に扱われてる感じがして嬉しい。

そして皆さんめちゃパワフルで生き生きとしている。
一瞬にしてめちゃくちゃ好感を持った。


母が手続きやら、入院に必要なものの用意を手伝ってくれたり、飲み物を沢山買ってきてくれた。


ベッドに横になると、気を失うように眠気がくる。


しばらくしてバタバタと看護士さんが注射して点滴をつないでくれる。


つながれたチューブを見上げると

【生食】と、どーんと書かれた
前回の救急のときの生理食塩水の点滴とは違い、


いろいろと栄養が入っているらしい点滴が繋がれた。

【ソルデム3AG】と書かれている。

決して美味しそうな名前じゃないというか
無機質な感じ。

でも強力な生命線であり、命綱。




点滴と薬がなかったら多分死んでたなって思うし

現代医療ってほんと素晴らしい。

約7年前に息子が産まれた時も緊急帝王切開で
1500gにも満たない未熟児での出産だったので

彼も私もまた、あのときも医療の力、人に
命を救われた。

本当に、心から、ありがたいなって思う。




【生きている】


そして、


【生かされている】




私は私を生きていて


周りの人たちから、生かされてもいて


さらに、世界や大いなる何かにもまた、生かされている



生きるとは、『愛』なんだなぁ。



⭐︎


便にどんな菌がいるのか?だったかで、採便検査の後、


腕に点滴をつないだまま車椅子で、看護士さんに連れられてCTの検査室へ向かった。


CTの造影剤は、腕からの点滴の管に分岐があり、そこから注入。なんと便利!


造影剤は面白くて、
注入されると酔っ払うような、カ〜ッと熱い感じが、数秒で腕から胸、下腹部へと、サ〜っと降りていく感覚があって、

ひょえ〜っとなりながら、すぐに
『息を吸って止める』、CTをくぐる合図が聞こえてくる。

けっこう早いスピードで、血液は身体を流れるんだなぁ、と思った。


看護士さんから、造影剤は尿から出ていくので、お水を沢山飲んで出して下さいね、と言われ、検査も無事にすぐ終わり、病室へ戻る。



う〜〜ん、、、

造影剤って尿から出てくのかぁ。

でも、なんだか気持ち悪くて水もお茶もアクエリアスもあまり身体が受け付けない。


しばらくこの、ちょっと酔っ払うような変な感じと、排尿の時に薬品?アルコール?のような匂いがするような感じが、地味に気持ち悪かった(汗)(汗)


この日も、日中も夜中もトイレは頻回で、12回。


何も食べてないけど下痢は出る不思議。


排便前後と排便中の吐気と激痛がヤバくて、

夜22時ごろに、吐気止めと鎮痛剤(カロナール)を看護士さんにお願いすると、

これまた点滴の管からの注入!便利!笑



栄養の点滴と合わせて、
抗生剤の点滴も、 毎日30分ずつの2回。



吐気止めと鎮痛剤を入れてもらってから
3時間くらいで効き目がきれてきた。(汗)(汗)


看護士さんにお願いするも、

6時間、間を空けないといけないんです、と。



さ、3時間後ですか、、

がびーーん。(死語?w)



私の必死のリクエストに応えられず、

申し訳なさそうな看護士さん。


いえいえ、あなたのせいじゃ
全く、一ミリも一個もないんです、
むしろ私には女神にすら見えますっ!!

とは言わないけど思いながら、

眠いやら痛いやら吐きそうやらもう大変。苦笑


夜中でも嫌な顔一つもせず、
点滴の見回りやら、お薬やら、吐いてしまったシーツを丁寧に交換してくれたり、看護士さんの献身的な優しさ、テキパキとした対応に、本当に感動する。


朝になるとまた、体温、酸素濃度、血圧測定。


ずーーーっと、私の頭の中では

森山直太朗の『生きてることが辛いなら』の歌の

その、

【いきてぇ〜ることがぁ〜つらい〜ならぁ〜】

の、フレーズだけが鬼リピート再生されていて



ち、ちがうんだーーっ

やめてくれーーーっwww



こういうのは、抵抗すればするほど強くなるよね…

わかっちゃいても、とまってくれないばかりか

より大きな音で脳内再生される…(;´Д`A




今働いてるキャンプ場のカフェで、
お客さんがいない時間によく、オーナーシェフが好んでかけている曲の一つで、最近、頭に焼きついていた様。



くっ

くそぉおおっ

よりによって、こんなときにぃぃい!




ハァハァ(;´д`)ヾ(・ω・`。) そっか、辛いんか



(´இωஇ`)ブワッ



だけどやっぱり、【生きたいの】。



生きることは、そうだ、、



【喜び】



だった。



そうだった。



何気ない単調な日々で忘れていた。




そんなこんなで
入院2、3日目もまた同じようにして過ぎ。






入院4日目。
2024年1月8日(月)絶食8日目。



腕の点滴は、衛生上3日毎に差し替えをするということで、一時、点滴チューブとおさらばし、自由の身に!


そしてそして看護士さんに洗髪台で、
髪を洗ってもらった…!涙


お風呂の後に再起不能なくらい疲れてへばってしまうのと点滴も繋がっているのとで、1週間くらいお風呂に入れてなくて、ずっとタオルでの身体拭きのみだったので、

もぉ、本当に、最高な気持ちだった!



『え〜っ!洗ってもらえるんですか!』と驚くと

『美容師さんほど上手じゃないですけどね』

と、はにかみながら、
看護士さんがとても丁寧に準備をして

優しくふわふわと洗ってくれて、すごく気持ち良くて

洗ってもらいながら、

愛や優しさを感じたり嬉しかったりで、
うっかり涙が出てきた。

看護士さんがタオルドライしてくれて、洗面台にイスも用意してくれた。



ドライヤーは自分でやりますか?と聞かれ、

『やってみます!』と意気込み

イスに座ってドライヤーをかけていると、案の定疲れてぐったりしてくる。

看護士さんがすかさず、やりましょうね、とドライヤーも丁寧にかけてくれた。


思いがけず人にドライヤーをかけてもらえると嬉しいもので、お姫様になったような気持ち、、、

ウットリ、心地よくなった私。

優しい至れり尽くせりの看護士さん。ありがとう。



そして褒め上手な看護士さんは、

『すみれこさんは私と一つくらいしか違わないのに、めちゃくちゃ肌キレイですね!!』と言ってくれた。


なんと…!

嬉しいぃ〜〜〜っ。。涙涙



自分では、『毛穴が、、、』とか『目の下のクマが、、』とか、『ほうれい線が、、』とか

いつもすぐに自分にダメ出しばかりして、自分を褒めてあげられていないことに気づいた。


こうやって褒めてくれる人がいるんだなって。

愛を受け取った。



そして、肌をほめられたということは、世間的には腸内環境がお肌に影響するとよく言われるけど、

少なくとも今のところ長期間ボロボロになっている大腸の私の場合、あまり関係ないらしいことも分かった。

思い込みやイメージの力もあるのかもしれない。



⭐︎



この日、昨日までの激痛が無くなり、
排便頻度も5回くらいになって、弱い痛みはありつつ、かなり体が楽になった。


なんだか、やっと人間らしく戻ってきたような感覚になった。



というのも入院3日目(前の日)の夜に、ヒーリングを受けたのも大きくて、

身体の各レベルや構造やモヤモヤしたものがクリアーに流れ、本当に身体が楽になった。

ヒーリングは、後一歩なんか抜けきれない、みたいな時に受けると、またトンッと一段楽になる感覚があるなぁと思う。

カゼや病気の人はぜひ、メディカルヒーリングを受けてみてほしい。



そして、ヒーラーから
受け取ったメッセージの一部。




『愛する優先順位が逆なんだなと。瞬間的に。

いや、当たり前に、当然に。

相手や誰かや何かを優先にしていて。

それが当たり前過ぎていて、すみれこさん、自分より誰かを優先していることに気づけていない領域がある感じがしました。

え?それって自分より相手を優先してることになるんですか?

くらいの、誤解。領域を感じました。

順番の違いと愛を自分に使って(向けて・与えて)いくこと。』



このメッセージを自分の中で何度も反芻しながら

いや、ほんとに。その通りだなって。

日頃の家族や人間関係の中で、無意識にやっていることだなといろいろ思い当たる節がありすぎて。苦笑

痛いほど、納得。



ここ一年くらい、ずっとずっと、『人に』ではなく、『自分に』軸を持って、『自分に愛を与える』を意識して過ごしてきて、

まだまだ沢山の誤解とズレ、ねじれが自分の中に、無意識の空気のような存在である感じ。



自分が『当たり前』と思い込んでいることに気づいて、変えていくことって、とても大事だなぁって思った。

入院5日目。
2024年1月9日(月)絶食9日目。



祝日が開けて、病院が再開。

ついに、内視鏡検査の日がやってきた。

内視鏡検査は、おしりからカメラを大腸に入れて撮影したり、組織を採取したりする検査。



潰瘍性大腸炎を最初に発症した2018年にも一度、この検査を受けていて、

キレイに見れるように腸内を空にする必要があり、

その時は、1.5リットルくらいのすっぱいような味の下剤を飲んだりする必要があったけど、
今回は絶食中。



今回は、下剤の代わりに
看護士さんによる、グリセリン浣腸でした。。。


下剤も浣腸も、どっちもイヤだぁ〜〜〜っ汗汗汗



生暖かいグリセリンが注入されると、腸の中が少し焼けるような熱い感覚と、一瞬で、漏れそうになる感じ。
(ごめん、汚い話が多くてw)


すいません!ちょっと行ってきますっっ!!
とすぐにトイレに駆け込む。苦笑


排便後、なんかお腹の中がスッキリ空っぽになった感覚で、爽快になった。


先生いわく、食べてないのに下痢(ノリ状で黒緑色)として出ていたのは、腸内の潰瘍から出血した後、付着して残っていたカスだったらしい。


内視鏡検査をしてくれる先生は、担当医の、若くてかっこいい、
見た目はめちゃくちゃ柔道とかやってそうなバリバリ体育会系のツンとしてそうなお兄さんで、
しゃべると、すごく柔和で親しみやすいギャップのある感じの先生。

おしりからの検査だけど、不思議と恥ずかしさはない。プロだし、目的が検査だからかな。


先生からは、内視鏡検査終わったら、次の日から点滴外してご飯食べましょうね、と言われていたので、

ご褒美がぶら下がってる感じで嬉しいのと、
検査が怖い、複雑な心境。笑




ここで、病状の説明を少々。

ピンク色が大腸。


大腸というのは、小腸(黄色のとこ)からつながっていて、

盲腸とよばれる絵の左下の部分から始まり、
お腹をぐるっとまわって肛門につながっている。

(上行結腸→横行結腸→下行結腸→S字結腸→直腸
という流れになっている。)

肛門の手前の縦長のとこが直腸と呼ばれ、

通常、軽めの潰瘍性大腸炎の場合は、
この直腸に炎症、潰瘍がまずできて

重症化してくると、徐々に炎症が肛門側から盲腸の方へと拡がっていくそう。




4日前のCTの画像検査の結果では、

2年前に撮ったCT画像に比べて
盲腸のあたりも腫れていると言われていた。

このとき私の体感覚でも、お腹の右側や胃の下あたりも、押しても痛いし腫れてるような感覚があった。

腸が腫れて炎症を起こすことで、胃の方も滞り、吐気がくるらしい。

身体って、ひとつながりなんだなぁ。




事前の説明では、内視鏡検査は、
『直腸のあたりだけ見る』ので、5分くらいで終わります、と言われていた。


内視鏡検査が始まると、まず肛門に麻酔ジェルを塗布してから大腸カメラをおしりから大腸へ。


これも麻酔してるけど、なかなかに痛い。



先生は画像を見ながら、奥へとカメラを進めていく。

炎症をおこし、さらに潰瘍になっているので、カメラが大腸を通るのも激痛で、



ぎゃ〜〜!!いたい〜〜!!!

と、つい叫んで足に力が入る。



看護士さんが、深呼吸して、力を抜いてと声かけしてくれる。


そっか、ひっひっふー


いや、でも無理無理無理!!



あまりにも痛がって暴れるので、

麻酔をしましょう、となって

急に方針を変えたのか!?

そのまま先生は、
ぐりぐりと奥へカメラを進めていくでわないか!


ちょっと!!おい待て!先生こら!!


直腸だけって言ってたのにー!


明らかに、横行結腸(胃の下、お腹の横のライン)あたりにまで来とんぞ!!


こっちは、げっ激痛っなんだよっっ、、!


話が、話がちがうじゃねーか〜〜!!!




と思っているうちに、

ちょっと痛みがピリッときますからね〜と言って、
看護士さんが腕の点滴ラインから麻酔注入。


この麻酔がまた、ピリッと、どころじゃなく。
腕に入っていくと激痛で(笑)


腕も痛いわ、お腹も痛いわで、


ぎゃーーーっと、ひと騒ぎして(笑)


すぐにふっと痛みが抜けて身体が楽になり、眠くなった。

次に目を開けると、麻酔で全身がフワフワとまどろむ中、検査終了。



麻酔をしたので、大腸全体見れましたよ、と先生。




あ、それは私も良かったです。

さっきは痛すぎたもんで

心の中で悪態ついてごめんね、先生。




車椅子で看護士さんに連れられ病室に戻ると、

ちょうどすぐに、母と息子が面会に来てくれた。



数日ぶりに会えて、嬉しい。

まだ小学1年生の、あどけない息子。

かわいいなぁ。



点滴をぶら下げて、談話室で話していると

『ビーフリード』という栄養剤の点滴を見た母は、



何の点滴ばしよっとね?

あら?ビーフシチューみたいな名前やんね〜

ビーフの入っとっちゃろ〜

肉は取らんばいかんもんね〜!タンパク質!



と、持ち前の天然っぷりを発揮していた。笑

ちなみに、点滴にビーフは入ってません(笑)




天然発言に笑いながら、談話室でのんびりしていると

内視鏡検査の結果を伝えに、
イケメン体育会系の担当医が来てくれたので、

談話室近くのカンファレンス室で、
母と息子と一緒に、モニターで画像を見ながら
病気と症状の説明を受けた。


《またまた長くなったので、次回へ続く》

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