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名付けて、「私がジャガイモ」作戦!

 こんにちは、スミレです。

 自分、あがり症でして。とにかく人前で何かをするのが苦手で、話すことになるともうてんでダメになります。

 そんな自分を変えたくって、高校で開かれていた話す系の授業には大体出席していました。
 功を奏し、まあ多少はマシになったんじゃないか、と自分で言えるくらいにはなりました。

 そんな私が、高校生活の最後で、大役を任されました。
 みなさん、なんだと思います?

 正解は……


 卒業式の答辞です!
 卒業生代表でスピーチするアレです!


 ……どうしよう?!

 任されたのは今より少し前なのですが、緊張に疲れて逆に平常心と言った具合で過ごしています。
 
 いやあ、答辞ですって。予測変換でちょっと目を凝らして探さなきゃいけない単語でした。
 すごいですよねぇ、答辞ですって。3年間の集大成を、公衆の面前で話すのです。

 …………緊張が、ぱねぇです。茶化さないとやってられないです。
 あ、話す内容は大真面目に考えてあります。先生を泣かす気で頑張ってます。
 もう下書きは済んでいるので、式典に相応しい言葉遣いに訂正したり、折りたたみ式のあの台本に清書したり、読み上げる練習をしたり……原稿の準備は順調です。

 しかしながら、心の準備となると、話は変わります。

 卒業生が大体160名ほどいるのですが、私がまともに接触した生徒の数は、多めに見積もっても20人程度です。

 私が壇上に上がったところで、「急に知らん奴が現れたな」と思われることがほぼほぼ確定しています。怖い。

 しかも、在校生に各生徒の保護者、来賓の方だって聞いています。
 悲しいことにこちらも「知らん奴が来た」と思われることが確定しています。
 いやこっちは仕方がないか、主に保護者と来賓の方は。

 今まで何度もプレゼンやグループディスカッションに臨んできましたが、それはお馴染みのメンツを、それも少数を前にしてチマチマと成功体験を重ねていました。

 答辞は、規模から違うのです。

 幸いなことに、今の私には弱音を吐ける友人がいます。記憶にある方がどれほどいるかは分かりませんが、かつて進路相談に乗ってあげていた友人Aです。


「実はですね、答辞を任されまして」

友人A
「トウジって?」


「卒業式にさ、卒業生代表でなんか話すやつ」

友人A
「マジで?!それは、えらいこっちゃな」

 そんな流れで「急に知らん奴が〜」のくだりを共有しました。すると友人Aがこう言います。

友人A
「たまに聞かない?周りみんな野菜と思えばいいって」


「それで気持ちが和らいだ試しがないけどね」

友人A
「それはそう。俺はむしろ、向こうが人間でこっちがジャガイモの図になるし」

 人間が苦手と明言する友人Aも、卒業生の半分にも会ったことがないようで。まあ登校するのも自由な通信制ですし、そういうこともあります、多分。

 それを言うなら私もジャガイモ側だよ、と言いかけて、天啓が!


「ジャガイモが喋ったら、それだけで賞賛に値するよね」

友人A
「え?まあ、そうかも」


「だよね。野菜が立って歩いてるだけでも凄いんだから、そして私がジャガイモなんだから、壇上に上がって喋り始めたら、拍手喝采もんだよね!あ、なんか元気出たわ😀」

 はい、これがこの記事のタイトルにある、「私がジャガイモ」作戦です。

 しっかりスピーチしなきゃいけない、と自分で自分を追い詰めるのではなくて。
 立った、偉い。
 壇上に上がった、偉い。
 喋った、偉い。
 これでいい、というわけでございます。

 人間かジャガイモかはどちらでもいいとして、偉いのは本当だと思うのです。要は、逃げずに立ち向かっているのですから。
 ですが緊張状態で冷静にそんなことが考えられるわけもない、だからジャガイモでイメージするのです。

 友人Aを置いてけぼりにしつつ、私の悩みは半分ほど減りました。ありがとうね、友人Aよ。

 もしよければ参考にしてくださいませ。
 ここまで読んでくださりありがとうございます。

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