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一人旅のスペインで死にかけた話

突然思い出した死にかけた話。
スペインバルセロナ一人旅。
海外では日が暮れたら絶対に出歩かないのが、
自分の身を守る最低限の自分との約束。

でも、その日はカウントダウンだから調子に乗った。

財布もカバンも全てホテルに置いて、
現金を靴下の中に忍ばせ、
年明けのときに食べる風習だと聞いた 白ぶどうだけ買って行った。

一番盛り上がるスペイン広場。
人だらけで何も見えない。
結局いつ年が明けたかもわからなかった。
なんだこれ。

さぁ、帰るぞ! 家に帰るまでが遠足です。
気を引き締めて。

地下鉄に

、、、

、、、

しまった!甘かった! 人だらけで乗れない。
もう入口がぎゅうぎゅう詰め。
私、将棋倒しで死ぬかもしれない。

自分で決めたルールは守るべきだった!
一人旅では夜は出歩かないって ずっと守ってきたのに。
後悔してももう遅い。

生存本能が働き、歩いて帰ることに決めた。
1時間かかるのはわかってる。
でもでも、地下鉄は怖すぎる!

はっ! スマホも盗まれるの怖くて置いて来たんだった。
紙の地図しかない。
ホテルの方角がわからない。

しかもスペイン広場は 8本の道路が四方八方から集まっている。
この中の1本だけが、私のホテルに繋がってる。

この8本の道のうちの1本。
私はこの選択をミスったら死ぬかもしれない。
地図とにらめっこしていると、私の本能が叫んだ。
「こっちだ!」 私は一目散に走った。
だって怖いもん。

深夜のバルセロナ。
酔っ払ってるのかなんなのか よくわからない人がいっぱいいる。

ねぇ、女が海外で夜に身を守る方法知ってる?

「猛烈ダッシュ。」
必死で走ってる女には誰も話しかけないでしょ?
海外で夜に走ってる女を見かけたら、 それは私です。
なんて言うてる場合じゃない!

深夜のバルセロナを駆け抜ける。
道が合ってるかもわからない。
ただ、1本の道を信じて走った。

お願い、お願い。
道、合ってますように。

もうちょっとで 体力を失って死ぬんちゃうかってとこで
「このバル知ってる!この道で合ってた!」

8分の1の確率に勝ち、 こうやって私はまだ生きてる。

スペインのバルは最高やった。住みたい。
ダリのセンスやばかった。
曲線が美しすぎる。
サグラダファミリアって中が綺麗やったんか。
サグラダファミリアって彫刻がすごかったんか。

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