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#23: "前段階性"のその先へ 【1/3】

こんにちは😊すみのふです!!

仕事が少し落ち着いたので
久しぶりに更新します😎

今日のテーマは "前段階性" です!

"前段階性" に関しては、
以前も記事を書かせて頂きました😎
本記事は、それらの内容に
していく感じの内容になりますので
以下の記事を先に読んでいただけると、
より楽しめるかと思います!!

奥が深いよ"進行形" 【1/3】
奥が深いよ"進行形" 【2/3】
奥が深いよ"進行形" 【3/3】

それでは、張り切っていきましょう👍

復習: 前段階性って何だっけ??

"前段階性" というのは、
進行形(be + -ing)が持つ特徴のひとつで、
基本的に、どんな意味で使われたとしても
進行形には "前段階" が存在します。
(稀に、前段階がない進行形もありますが。。)

簡単にまとめるとこんな感じ👇

進行形によって表される出来事は
基準時よりも前から始まっている!!
(※ 約束・手筈なども前段階に含む)

以下の例で、"前段階" を確認してみましょう😊

Look out of the window! It is snowing outside!
(窓の外を見てみなよ! 外は雪が降っているよ!)

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"It is snowing outside." は、文字通り
"今この瞬間に雪が降っている"
ということを表した文です。

しかし、俯瞰的に見てみると
"雪が降る" という出来事は
現在を基準として、その基準時よりも
前から始まっている
ことが分かります。
これが "前段階" です!

これを踏まえて、次にいきます!!
まずは、"前段階性" の観点から
"命令文" を観察してみたいと思います!

"前段階性" に観る "命令文"

学校で教わるかどうかは分かりませんが
進行形は(あまり)命令文の形では使われません!
以下の例をご参照ください😎

a) Sing now! (ほら、歌いなよ!)
b) ??Be singing now! (??歌っていなさい!)

今歌っていない人に対して
a) のように言うことはできますよね!
オーソドックスな命令文です!
a) に関して注目すべき点は、
"now" という単語を使ってはいますが、
出来事が実際に起こるのは
未来時だということです⏰

まだ歌っていない人に対して、
「(これから)歌え!!」という命令を
 出している訳ですね!

一方、歌っていない人に対して
b) のようには言いません!
それはなぜか。。。

進行形が表す出来事は
基準時(この場合は "now" )よりも
前から始まっている
からです😎
要するに、進行形には
前段階がある
からです!

b) を直訳すると

「基準時(= "now")よりも前から歌っている状態でありなさい!!」

みたいな感じです🤔
不自然ですよね。

それにこの命令は実行不可能です!
過去に戻ってやり直さないと、
基準時(= "now" )において
歌っている状態でいることは
不可能
ですからね!
(ジョン・タイターなら
 可能かもしれませんが⏰)

(ちなみに。。。 現に歌っている人に対して
 「(そのまま)歌っていなさい」と言う場合には
 "Continue to sing." と言います!)

『なるほど🤔!! じゃあ、、、
    もしも基準時が未来だったらどうなるの?』

もちろん、時間的な矛盾が生じなければ
進行形が命令文で使われることもあります!

例えば、以下のような場合です!

Be standing when the queen comes in.
(女王陛下が入ってこられる際は、起立してお迎えください)

この場合の基準時は、
"when the queen comes in"
 すなわち、未来時です。

今起立していない人でも
女王が来たときに、
起立した状態にある
ことは
可能ですよね!

進行形による前段階があっても
問題なく実行できる命令なので
容認されるんです🤔
ことばって面白い!!!

以上の観察から分かるように
進行形が持つ "前段階性" 
命令文の発話可能性とも
大きく関わってくるんです!

楽しんで頂けましたか?😊

今日はここまで!
また次回! お楽しみに〜😄

次回: "前段階性"のその先へ 【2/3】

参考文献:
『ことばを彩る1 テンス・アスペクト』 吉良文孝 著
『英文法解説(改訂新版)』 江川泰一郎 著

すみのふ

Ω

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