リアル→オンラインへ。一週間で再計画&実践したイベントの切り替え方を公開
昨今、コロナウイルスが猛威を振るっており、政府の発表によりコンサートやイベントなどが軒並み開催中止or延期を余儀なくされています。
弊社(株式会社FromTo)も2020年2月26日に渋谷にてトークイベントを開催予定でしたが、この煽りを受けて開催不可に。
2月18日の出来事でした。
状況が状況なだけに、「中止も仕方ないかー」とメンバー一同諦めていたのですが、ふと僕はこう思ったのです。
「あれ、オンラインでやればいいんじゃない?」
「むしろ、全国各地から参加するとか面白くない?」
そう考え始めると、できる気しかしなくなったので、僕が主導で再設計。
リアルイベントではやらないような仕掛けも設け、無事2月26日に本番を迎え、静岡放送さんに取り上げていただくなど思わぬ結果も生まれたのでした。
オンラインに切り替えてイベントを開催して、「オンラインイベントめっちゃいいやん」「全国に広まってほしいな」と本気で感じたので、
僕がどのように計画して何をしたのか
を書いていきます。
全国の方々の参考になれば幸いです。
イベントの構成要素の再確認
まずおこなったのは、イベントの構成要素の再確認。
つまり、「イベントって何が必要なんだっけ?」ということを改めて考えたのです。
今回のイベントは、登壇者3名+モデレーター1名+参加者(着席型、最大50名)のトークイベントでした。
その中で、開始前~終了後の一連の流れを思い返して、必要なことを洗い出してみました。
※Peatixを使って集客→会場を借りてイベント開催、という前提で考えてください
■開始前
受付
・参加者の応募確認
事前案内
・質問の受付方法
・Wi-Fiの有無
・お手洗いの場所 等
■イベント中
トーク
・マイク(登壇者、モデレーター用)
・椅子(登壇者、参加者用)
・投影スライド
質疑応答
・受け付けた質問を投影or挙手を募る
交流会
・机
・おつまみ、ドリンク
■イベント後
事後案内
・アンケート
・サービス、公式SNS等
書き出してみると、意外とあるもんですね。
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各要素の、要否&Webサービスへの代替可否の検討
すでに洗い出した要素に対して、次は「オンラインイベントに必要かどうか」「Webサービスで代替できるものがあるかどうか」を検討していきます。
この中には、「リアルイベントでは必要だったけど、オンラインでは不要」「リアルでもオンラインでも変わらない」というものもあり、結構スリム化できるのです。
※オンラインイベントはZOOMを使用
■開始前
受付
・参加者の応募確認→Peatixのメール機能からのみオンラインイベントのURL案内
事前案内
・質問の受付方法→slido
・Wi-Fiの有無→不要
・お手洗いの場所 等→不要
■イベント中
トーク
・マイク(登壇者、モデレーター用)→不要
・椅子(登壇者、参加者用)→不要
・投影スライド→slideshare
質疑応答
・受け付けた質問を投影or挙手を募る→ZOOMのチャット欄
交流会
・机→不要
・おつまみ、ドリンク→不要
■イベント後
事後案内
・アンケート→リアルと変わらずGoogle フォーム
・サービス、公式SNS等→Peatixメールで送る
見事に、すべてオンライン仕様にチューニングすることができました。
また、元々のリアルイベントは、交流会も含めて2時間を予定していたのですが、「画面越しに2時間はさすがに長いだろう」という判断で、1時間に短縮した上での開催が決定。
よりスリムな進行が求められたので、この棚卸作業は必須でした。
これで何が必要か、何をすべきかが明確になったので、ここからは実際の流れに沿って、おこなったことを書いていきます。
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イベント8日前:オンラインへの切り替えの連絡
最初にどのような流れで何をしたのかをざっくり書きます。
これらは、イベントの運営側が参加者にしたことと認識ください。
※イベント当日、僕は裏方で色んな作業をしていました
■イベント前
オンラインへの切り替えの連絡
↓
投影予定だったスライドの事前共有
↓
登壇者の紹介
↓
質問の事前受付開始
↓
前日リマインド
↓
当日リマインド
■イベント中
ZOOMの操作説明
↓
事前質問のZOOMチャット欄への転記&質問の呼びかけ
↓
関連する記事等のURLをチャット欄へ記入
↓
モデレーターへの情報共有(主にタイムキーピング)
↓
事後案内の軽い説明(アンケート、サービスの情報等)
■イベント後
事後案内の詳細の送付
では、最初のオンラインへの切り替えの連絡について。
読んで字の如くですが、「本イベントはオンラインにて切り替えて開催します」とPeatixメールにて案内しました。
また、イベント案内文にもデカデカと「オンライン開催に変更」と記載。
そして、このタイミングで、
・ZOOMを使うので、事前にDLをお願いします
・Peatixメールを用いて、ほぼ毎日情報をお届けします
と、「これからたくさん情報を送ります&準備もお願いします」ということを伝えたのでした。
※ちなみに、ZOOMのURLは、メールに毎回貼り付けて、徹底的に周知していました
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イベント7日前:投影予定だったスライドの事前共有
このタイミングで、スライドを参加者に共有しました。
理由は、以下2つ。
①イベント当日は、なるべく登壇者の顔が見えるようにしたい(スライドを画面共有すると、顔が全く見えなくなる)ため
②イベントで話すことを事前にイメージしてもらいたかったため
そのために使ったのが、SlideShareというサービス。
スライドをPDFで作成し、このサービスにアップロードすると、URLを発行してオンラインで誰でも見られる状態にしてくれる優れものです。
すでに終わったイベントなので、公開しちゃいます。
こんな感じで共有できます。
https://www.slideshare.net/secret/Ctsijr9WJAgYp8
会議のスライドも、これを使って事前に共有しておくといいかもしれませんね。
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イベント6~4日前:登壇者の紹介
スライドを事前共有した上で、次は登壇者について一人ひとり詳しくPeatixメールにて紹介しました。
この理由もシンプル。
①本番の自己紹介タイムを短縮したいから
②質問をしやすい状態を作りたいから
一人あたり1000字ぐらい、読むのが面倒じゃないメルマガレベルの文章量に抑え、時に記事のURLも交えながらの紹介でした。
ちなみに、イベントの運営側が登壇者のことをより知れる機会でもあります。
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イベント3日前:質問の事前受付開始
スライドの事前共有、登壇者の紹介を経て、イベント内容がよりイメージしやすくなったこのタイミングで、質問の事前受付を開始しました。
ここで使ったサービスがsli.do。
本来の使い方としては、イベント中にリアルタイムで質問を受け付けるものですが、「URLさえ発行しておけばいつでもアクセス可能」という特性を生かして、事前質問を受け付けることにしました。
sli.doのいいところは、無記名で質問を記入できること。
名前が出ると気にすることが増えるので、それを気にせずに質問を投稿できるのは大きな持ち味ですね。
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イベント1~0日前:前日、当日リマインド
ここまでやっておけば、あとは当日を迎えるのみ。
イベント前日と、当日1時間前にリマインドメールを送りました。
ここで確実に伝えなければいけないことは2つ。
①ZOOMを使うこと(このURLを使うこと)
②質問を事前に受け付けていること
当日1時間前に応募を締め切る旨もPeatixに追記して、「ここまでに参加表明してくださった方が参加できます」という意志表示をしたのでした。
(当日に参加表明してくださる方が結構いらっしゃったので、この期限設定は結構大事だなと感じました)
また、「イベント中はマイクOFF&カメラONでお願いします」ということも、このタイミングで伝えていました。
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イベント5分前:ZOOMの操作説明
いくら事前に伝えていたとて、ZOOMを初めて使う人もきっといるはず。
最低限伝えなきゃいけない「マイクON/OFFの切り替え方」「チャットへの記入方法」について動画を作成し、開始直前まで流していました。
恥ずかしながら、撮影→編集すべて僕です。
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イベント中:事前質問のZOOMチャット欄への転記&質問の呼びかけ
ここまで仕込んで、ようやくイベント開始。
しかし、ホッとする暇はなく、イベント中にもやることはたくさんあります。
このオンラインイベントで心がけたのは、ZOOM以外に目移りさせないこと。
なので、Twitterのハッシュタグ投稿も、sli.doへの質問の投稿も促さず、質問はZOOMのチャット欄に投稿するよう案内していました。
モデレーターが口頭で案内したり、僕がチャットで投稿したりと、逐次促すようにもしていました。
では、なぜ目移りさせてはいけないのか?
理由はこれまたシンプル。
①スマホやタブレットの人もきっといる(別の画面を見るためにZOOMを離れなきゃいけない)から
②オンラインは周囲の誘惑がリアル以上に多いから
集中力が低下するリスクを考え、すべての行動をZOOM内で完結させていきました。
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イベント中:関連する記事等のURLをチャット欄へ記入
登壇者のTwitter URLや、話題に上がったサービスの情報等を、リアルタイムでZOOMのチャット欄に随時投稿。
参加者に検索させる手間を省けるのが、この行動の大きなメリットですね。
「話に集中して聞いてほしい」。
それを阻害する要因をできるだけ排除するのが裏方の役目、ってことですね。
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イベント中:モデレーターへの情報共有(主にタイムキーピング)
ZOOMには、全体宛てとは別に、特定の個人宛てにチャットを送る機能があります。
それを用いて、裏方の僕は、必要に応じて情報伝達をおこなっていました。
主にモデレーター宛て。
基本的に予定通りに進行していましたが、話している本人はきっと必死なはず。
だから、冷静に状況を見てる僕が「この話が終わったら次の質問行こう」「質問も逐次拾ってるからトーク長めでもいいね」など、状況を判断しながら伝達していたのでした。
(伝わっていたかどうかは別問題)
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イベント中:事後案内の軽い説明(アンケート、サービスの情報等)
無事にトークセッションが終わり、イベントは終演間近。
リアルイベントと同様に、アンケートやサービスの情報の案内をする時間です。
リアルイベントでは終了後もその場に残って話し込んだり、懇親会もできたりするので、その情報に触れられる時間が長いのですが、オンラインではそうはいかない。
案内が終わった直後には「ありがとうございました~」と言って参加者は続々退場されます。
なので、このタイミングでは軽く触れる程度で「詳細はPeatixメールにてお送りします」と伝えてイベントは終了したのでした。
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イベント終了0分後:事後案内の詳細の送付
イベント終了直前に軽く伝えた各種案内について、Peatixメールにて詳細を案内。
それもイベント終了と同時に。
実は、イベント中の時間のあるときに、このメールの文章を書いていました。
イベントがいい感じに盛り上がってきたときに、その様子に安心しながら僕は目を離してこの仕込みをしていたのです。
裏方は大変ですな。
ということで、これにてオンラインイベントの再計画→実践までを全て書いてきました。
お疲れ様でした!
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まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
ここまでの内容を軽くまとめて締めにします。
今回トライしたオンラインイベントは、本当に様々な可能性を感じました。
今まで東京でしか得られなかった情報が、地方でも得られる。
逆に、地方の人が全国を対象に情報発信できる。
場所の境目がなくなっていく感覚がありましたし、都会の地方の情報格差を解消しうる大きなきっかけになるような気がしました。
オンラインイベントは本当に価値があるので、このnoteを参考にぜひ実践してみてください!
【まずやること】
イベントの構成要素の再確認
各要素の、要否&Webサービスへの代替可否の検討
【次にやること】
■イベント前
オンラインへの切り替えの連絡
↓
投影予定だったスライドの事前共有
↓
登壇者の紹介
↓
質問の事前受付開始
↓
前日リマインド
↓
当日リマインド
■イベント中
ZOOMの操作説明
↓
事前質問のZOOMチャット欄への転記&質問の呼びかけ
↓
関連する記事等のURLをチャット欄へ記入
↓
モデレーターへの情報共有(主にタイムキーピング)
↓
事後案内の軽い説明(アンケート、サービスの情報等)
■イベント後
事後案内の詳細の送付
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