僕たちは「また何かあればお願いします」をいつまで続けるのか

「また何かあればお願いします」

何もねぇよ。


失敬。
いきなり毒を吐いてしまいました。
ここからは手からアートを生み出します。


仕事ではじめましての場に行く時、はじめましての人と会う時に必ず挨拶するじゃないですか。
名刺付きなのかそうじゃないのかは置いといて。

そこである程度話すじゃないですか。
基本情報から込み入った話から。

そして解散の時に、この言葉が発せられるわけです。
「また何かあったらお願いします」


これ、何十回もやってきたなあ、とふと思ったわけです。
「また何かあったらお願いします」とお互いに言うけど、9割5分が何もなく終わるあの時間を。

先日とある交流会に参加していたときに思いました。
「またこれか」と。

結果得られたのは、話した事実と一枚の紙(名刺)だけ。
その事実は時間が経てば忘れるし、一枚の紙も時間が経てばゴミ箱行き。

だったら行かなきゃいいじゃねえか、という話でそれはごもっともなのですが、「ヒントがどこに転がっているかわからない」スタンスの僕は行くのをやめることはない。
行き方を変える必要はあるけど。

でも、名刺と時間だけを消費して、「また何かあればお願いします」という何もない時の決まり文句で終わるような「出会いの消費」はもうしたくない、と思い始めています。
「また何かあればお願いします」で繋がった関係性は、繋がっているとは決して言えない。
コレクションが増えただけ。


これを書きながら思ったのですが、飲み屋で偶然出会って仲良くなった人って、その後も意外と関係性が続くじゃないですか。
話し始めは何者かわからないけど、話していくうちに少しずつわかってきて、最後は意気投合して解散する。
あれ理想的ですね。

また、僕はゲストハウスやワーケーション施設を転々としているのですが、「そこにいたら知らない間に話していて、知らない間に一緒にご飯を食べていた」ということが結構あります。
そうすると徐々に溶けてきて、人間性も含めて理解できてきて、何泊かするうちに仲が深まるものです。
名刺交換なんかより寝食を共にする方が絶対にいいし、そこで出会った人の名刺なんてもらったことがないし欲しいとも思わない。


こんな感じで、出会い方、繋がり方、関係性の深め方を変えていくことで、「また何かあればお願いします」は減らせるような気がしました。
ここは仕組みどうこうではなく、個人の努力。

出会いも繋がりも関係性も「消費」させるわけにはいかない。
たった1回しかない人生、そんな無駄なことに使うわけにはいかない。

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