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コミュニケーションの報・連・相のうち「連」だけが持つ意外な特徴

上記のタイトルを書きながらビックリしたのですが、「ほうれんそう」とタイピングすると「報連相」が自動変換で出てくるんですね。
それほど、報連相という言葉が一般に使われているのでしょう。
ちなみに、「報連相」でググると、一番上にこちらの記事が出てきました。

この記事から引用しますが、「報連相」はそれぞれ以下のような意味で認識されています。

報告:仕事の進捗具合や結果について上司や先輩等に伝えること
連絡:仕事の情報や今後の予定を他者(関係者・上司等)に発信すること
相談:疑問や問題が生じたときに上司や先輩、時に同僚等からアドバイスをもらうこと
引用元 https://aircourse.com/jinsapo/communication-examplepurpose.html

おそらく、学校でも「報連相が大事ですよ」と習ってきたし、会社に入っても都度周知されることです。
それほど、この「報連相」は人としての基礎、かつコミュニケーションの基礎として浸透しているのですね。

つい先日、とある人とメッセージのやり取りをしていた時、恥ずかしいことに少しイラっとしてしまったんですね。
テキストコミュニケーション研究に力を入れているため、「おやっ」と感じることに敏感に反応してしまうんですね。

でも、「違和感や苛立ちは、自分の長所や才能に気付くきっかけになる」と聞いたことがあるので、この出来事について冷静に考察してみました。
すると、面白いことに気付いてしまいました。
報連相のうち、「連」だけが持つ意外な特徴がある、と。


具体例があった方がわかりやすいので、「遊び」をテーマに書いてみます。

まずは「相」について。
こんな感じですかね。

相:どこかに遊びに行きたいんだけど、どこがいいと思う?

「相」は、自分の考えの是非を他人に確かめたり、他人から意見をもらったりしたい時に用いられます。
仕事で言えば、事業アイデアの壁打ちや1on1などが該当します。

次は「報」。

報:〇〇(地名や施設名)に遊びに行くことにした!

自分自身の決定事項や、物事の結果を伝えるときのコミュニケーション手段ですね。
仕事で言えば、受注の報告や作業の進捗報告などがここに当てはまります。

最後は「連」。

連:明日△△(地名や施設名、あるいは受け手の家や会社)に遊びに行くわ!

仕事で言うと、「今日はこの作業をやります」「今から御社に向かいます」などが該当しますね。
「報」や「相」とどういう違いがあるかわかりますか?

人によって捉え方は異なると思いますが、僕は「相手にネクストアクションが伴う」と感じました。
仕事の例で言うと、このようなネクストアクションが伴います。

自分:「今日はこの作業をやります」
相手(例:上司):アウトプットを確認・フィードバックする時間を作る&その場所を手配する

自分:「今から御社に向かいます」
相手(例:営業先):来社までにキリのいいところまで仕事を片付ける&会議室やお茶を手配する

ここで、遊びに話を戻すのですが、たとえば「明日お前の家(地域)に遊びに行くわ!」と言われたとしましょう。
小学生のときならこれだけでコミュニケーションは終わってますが、社会人にもなると流石にそうもいきません。
僕なら、以下のようなことを思うでしょう。

・何日から何日まで来るの?
・何日の何時から何時まで空いてるの?
・何をしたくて来るの?
・どこに滞在するの?
・(遠方の場合)どんな交通手段で来るの?
・僕に何を期待しているの(何を提供すればいいの)?
・そのために僕は何を準備すればいいの?
など

迎え入れる側にも仕事や生活があるわけなので、その予定をずらしたり変更したりする必要性が発生するかもしれません。
かつ、自分自身のアクションを相手に伝えるのが「連絡」なので、そのアクションについて具体的に相手に伝えなくてはなりません。
すなわち、「連絡」では相手に質問させてはならないのですね。
自分自身のアクションをもとに相手をアクションさせるための行為なので、相手がどう動いていいかわからないのであれば、それは「連絡」が成立していないことになります。


ここまで、「連絡」だけが持つ意外な特徴について述べました。
まとめると、相手にネクストアクションが伴うということです。

今回の内容(私の考え)を踏まえると、この「連絡」をよりよいものにするために、自分自身の言葉やメッセージの5W1Hを明確にすることを意識すればいいと言えます。
いつどこで誰が何をどのように、そしてその理由を明確にして伝えると、相手は何の迷いもなく動けるはずです。
遊びの例で言うと、このように連絡すれば、相手は返事しやすくなるでしょう。

連:明日16時~明後日10時までいて、明日夜は空いてるんだけど、居酒屋かどこかで近況について聞かせてくれない?

こうすれば、相手は「オッケー!じゃあ店予約しとくね!」と一瞬で返事できますよね。
相手の返事の負荷を下げることを意識すると、「連絡」の質がグンと上がるはずです。

このnoteが、少しでも参考になれば幸いです。

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