【短歌】おおつもご |文語の定型短歌を詠む 10
学生時代に付き合い始めた人の妻になったが、結婚後も自分の仕事を続けた。
30代に入り、夫と私はそれぞれの道でプロフェッショナルになっていた。
二人とも多忙を極め、日付が変わる頃に帰宅、翌朝は出勤時間ぎりぎりまで寝る。朝食はとらなかった。
夫婦の会話の時間を作らなくては、という思いから、たまに渋谷で夕食デートをして、またそれぞれの職場に戻ることもした。
日本じゅうのビルで深夜まで残業の灯りが煌々としていた時代だった。
夫の出身地の愛知県にUターンすることを二人で話し合って