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2002年 読売ジャイアンツ(優勝・日本一)

今年で設立90周年を迎える読売ジャイアンツ。今でこそ2年連続Bクラスですがみなさんご存知の通り球界の盟主と言われ、リーグ優勝47回、日本一22回と圧倒的な強さを持ち合わせた強豪です。そんな巨人ですが個人的に1番強いと思うシーズンがあります。それが2002年の巨人です。


野手陣

2002年 読売ジャイアンツ 野手陣

2001年まで監督を務めた長嶋茂雄監督からバトンを受けたのは「若大将」原辰徳監督。原監督は最終的に17年間巨人を率いるわけですがこの年が1年目です。2002年の巨人を語る上でまず外せないのは松井秀喜でしょう。この年は140試合全出場かつ打率.334、50HR、107打点、出塁率.461ととんでもない成績をたたき出しました。ホームラン王と打点王、そして最高出塁率のタイトルを獲得しています。
なんといってもこのスタメン陣を見るとわかりますが1番の清水隆行から7番の江藤智までが2桁ホームランを放っており、仁志敏久を除くと全員の長打率が.400超え。松井秀喜に至っては長打率.692という破壊力抜群の打線でした。清原和博は55試合の出場に終わりましたが47安打で12HRというさすがの力を見せつけています。ファーストには26歳の斉藤宜之が入ることも多々あり打率3割超え、5HRと結果を残しています。

投手陣

2002年 読売ジャイアンツ 投手陣

強力打線のあるあるとして打線は良いけど、投手が崩壊しがちということはありますがこの年の巨人は全くそんなことはなく、むしろ防御率は1位でした。
まずは27歳の上原浩治が17勝で最多勝を獲得。(.773で最高勝率も獲得)
そして同じく27歳の高橋尚成が10勝、2001年ドラフト1位で入団した高卒1年目の真田裕貴は12登板で3防御率3.73、6勝を挙げるなど高卒ルーキーとしては素晴らしい成績を挙げています。
もちろんベテランも負けていません。39歳で21年目の工藤公康は170回と1/3を投げて9勝、34歳の桑田真澄も12勝を挙げ防御率2.22で最優秀防御率に輝きました。
リリーフ陣では中日からFA移籍で入団した前田幸長が53試合で防御率2.74と好成績を残し、現有戦力である高卒3年目の條辺剛、28歳の岡島秀樹、そして守護神の河原純一も安定した活躍を見せました。

シーズン展望

巨人は前年の覇者であるヤクルト(2位)に11ゲーム差と大差をつけて優勝しました。序盤は6割のペースで勝ち星を積み重ねていましたが7月に17勝5敗と大きく貯金を作り、そのまま優勝。最終成績は86勝52敗2分でした。
日本シリーズは1994年以来8年ぶりに西武と対決。話は変わりますが1990年の日本シリーズでも巨人は西武と日本シリーズで対決しますがストレート負けを喫しています。
迎えた2002年の日本シリーズでは西武が松坂大輔の不調、和田一浩の怪我などもあって巨人が優位に戦いを進めていき、一度も主導権を取られることなく4連勝で2年ぶり20回目の日本一を決めました。
巨人は初のスイープ勝ちでの日本一を決めました。

その後

このまま常勝軍団を作るムードが高まっていた中、チームにとって大変なことが起こります。松井秀喜のメジャー移籍です。巨人はシーズン中から慰留を全力でしていましたが松井秀喜はFA権を行使してメジャーへ移籍。
この移籍が巨人にとっては大打撃となってしまいます。翌年は3位と成績を落とし、原監督は監督を辞任。そしてその2年後、巨人が球団史上最悪の80敗を喫することになります。

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