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天気の子を批判するなら

完全ネタバレです。天気の子を見ていない人は是非映画館に行ってください。



「これみんな分かってるのかな?」って思うことが最近増えてきた。

性分から来るものか、物書きという仕事柄なのか分からないが、他の人よりも登場人物の心情を推し量るのは得意分野である。

だからより深く感じるのかもしれないが、登場人物の心情や物語の流れを読み取っていない人が多いような気がする。

今回の天気の子にしてもそうだ。

賛否分かれる作品だから、感想が気になり、映画のレビューを見ているとこんなものがあった。

「3年間も音沙汰もないクソ男を待つなんておかしい」

詳しくは覚えていないが、たしかこのような内容だったはず。

たしかに、一般的な恋愛であれば3年というのは非常に長いから、待っている方がレアかもしれない。

しかし、帆高と陽菜の場合は「一般的」な恋愛ではなくて、「2人しか」ありえない恋愛なのだ。

2人は個人的な恋愛のために、東京を永遠の雨に陥れる罪を犯してしまった。

陽菜にとっては命が続く限り自分の罪は消えないから、一生罪の意識に苛まれてしまう。

毎日、毎日、来る日も来る日も空に祈りを捧げて、せめてもの償いをしてる。

そんな、2人が再び出会えたのだ。

しかも、彼は「僕らなら大丈夫」と言ってくれた。

このことが理解出来ても、まだ3年間も連絡を取らないクソ彼氏と思えるのか。

レビューをもう一度聞いてみたいです。


物語の捉え方は人それぞれだから仕方ないけれど、「登場人物がなぜそう思ったのか」と「物語の背景の理解」を深めないと正確な批判は出来ないし、して欲しくないなと

そう思います。

天気の子は賛否が分かれる作品だと思います。映画を見終わった瞬間に「僕は好きだけどみんなはどうかな?」って気になりました。

批判的な意見が出るのも当然だし、批判的な意見の中には勉強になるものも多いです。

でも、もう少しだけ深く、正しく、物語を理解してくれる人が増えたら嬉しいです。




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