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20分間、森の道を登って見たものはー『ミクロフ』③

絵はんこ作家・チェコ親善アンバサダーのあまのさくやです。
現在、「チェコ旅行記の本ができるまで」チャレンジ中。本ができるまでの道のりを、一緒に辿っていただけたら嬉しいです。

過去4回、チェコを訪れた中で私が一番好きな場所。それはプラハから3時間ほど離れた街、ミクロフ

2回目のチェコ旅の途中、『チェコらしい風景』『眺めのいい場所』を求め歩いていたときに、チェコ人の友人から「ミクロフいいよ」と勧められ、急遽予定を変更していくことにしたのだ。そのときからなんだか、不思議な引力で呼ばれていたような気がした。

それ以降も色々な場所を訪れてはいるけれど、この場所以上に心打たれる絶景には出会えていない。そして4度目のチェコ旅行でもミクロフを再訪することにした。
求めるは、ミクロフの「聖なる丘」からの風景だ。

森の中を抜け、丘を20分ほど登っていく。
道すがらには、聖なる丘の巡礼ルートらしく、キリスト受難の道を表す彫刻やチャペルがある。ちょろちょろと覗き込みながら登っていく。

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ぜぇ。はぁ。いや、そんなに険しい道じゃないんです。ただ、運動不足の身には沁みます。
息が上がってしまい、ほんとうにここで絶景なんか見られるのかな?と半信半疑になったころに、頂上が見えてくる。

そして、目の前には一面ー

       オレンジ色の屋根広がっていたー…。

一人で登ったくせに、思わず小さく口に出した。
「これだ…!これが私の見たかった風景だ…」
そして、涙が出た。
美しすぎるものを見ると人って、泣くのか。

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上着をぶらりんとひっかけて、友人や家族と、ぼうっと景色に見惚れる。
これが正しい「ミクロフ・聖なる丘」の過ごし方。

ちなみにミクロフはオーストリアの国境にほど近いので、ここから見える奥の風景はオーストリア。果てしなく続く風景よりも、どこか有限な感じのするコンパクトな絶景が好きだ。

チェコ旅行記が本になるまで ミクロフ編

「チェコ旅行記」が本になるまでの道のりー『ミクロフ』①
一歩ずつ進んでいくような旅行記ー『ミクロフ』②
20分間、森の道を登って見たものはー『ミクロフ』③
好きな街を2回訪れるのは、好きな映画を2回みることにも似ている ー『ミクロフ』④

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