名称未設定のアートワーク_32

チェコの名字ー夫と妻の名字が違うのはなぜ?

こんにちは。チェコ語学習中、絵はんこ作家のあまのさくやです。

入門講座を受講中の私が、授業中に聞いたチェコ語にまつわるお話を、備忘録も兼ねて書いています。

今日は、なんだか不思議に見えるチェコの名字について。

チェコの名字は、原則として男女で異なるんです。えっ、名字が違うとは...?驚き。

語尾変化パターンで異なる場合もあるものの、女性は夫の名字に+「ová」(オヴァー)をつける形が多い。未婚の場合は父親の名字+ováになります。

例えば夫がNovák(ノヴァーク)さんなら妻はNováková(ノヴァーコヴァー)さんになる。つまり、「ová」で終わる名字が付いていたら女性、と名前を見るだけで性別が見分けられるともいえます。

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それを知った時、昔ラフォーレ原宿で、チェコアニメの巨匠、ヤン・シュヴァンクマイエルと、美術家であるその妻エヴァの展示を見に行ったときのことを思い出した。

そういえば二人の名前は、「ヤン・シュヴァンクマイエル」&「エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー」だった。なんで微妙に名字違うんだろう、とぼんやり思っていたなあと。そういうことだったのかと合点がいきました。

現在は、女性が+ováをつけなくてもいいのではないか、という風潮も高まってきており、過渡期にあるそうです。日本の夫婦別姓問題とも少し通ずるような。

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ちなみに、ニュースなどで外国人名を報じるときにチェコ風名字になることもあるそうで。チェコ語の先生(日本人)が実際にチェコで目にしたニュースでは、フィギュアスケートのランキングなどで名前を報じられるとき、外国人選手もチェコ語風に表記されたそうで。一見すると国籍関係なくみんなチェコ人?と見えたらしい。

なぜか中国・韓国名はそのまま保たれていたそうだが、日本名はしっかりチェコ風になり、
荒川静香 Arakawa→Arakawová(アラカウォヴァー)となるし、
浅田真央 Asada→Asadová(アサドヴァー)になっていたという。

チェコ人の名字ルールにならうと、最後の子音に+ováが原則なので、はじめは「Asadová」となっていたが、本人の知名度が上がってきて「Asada」の名字がメジャーになってくると、Asadaが尊重され、Asada+ová=Asadaová(アサダウォヴァー) に進化していたという。

まあいずれにせよ、日本人にとっては、「誰?」感が強い(笑)。

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言語を学ぶと、その国の文化が一気にぶわーーっと入り込んでくる感じがある。1つの単語を知るだけで、3つくらいの側面を知れてしまう充足感。

外国語学習、やっぱり楽しい。
学んだばかりのことを書いていくと、間違えるかもしれないなというおそれもあるのですが、間違えないと学べないのもまた事実かなと思いまして...。正しい情報を伝えるベストは尽くしつつ、今後もチェコ語学習で学んだこと、書いて行きたいと思います!

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