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現代のチェコアニメ8選

昨日、現代のチェコアニメの鑑賞会をしました。
プラハ応用美術大学による傑作短編集。パペット(布・羊毛フェルト・クレイ)、実写ショートショート、ドキュメンタリー、音楽あり…と多様で濃ゆい内容。

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(画像は、チェコセンターFacebookページより引用)

残り期間わずかなのですが、7/19まで無料視聴できます。
合計13本の短編、合計約58分あります。見始めると結構あっという間ですが、おすすめを拾い見したい、という方向けにポイントでお届け。でも本当に全部多種多様で面白いです。

リンク先のチェコセンター のHPから、「Dafilms」をクリック>ログインを求められたらFacebookなどでログイン>視聴開始
(無料です。「Subscribe」はおさない!)
7/19いっぱい(チェコ時間)までなのでお早めに!

投票で人気だった作品たち

本日は、オンラインでつなぎながら、チェコ親善アンバサダー(日本人)数名と一緒に鑑賞しました。その中で一番人気だったのは、7本目「Deep Dark Fears 」(16:30〜)。実写のショートショートで、シュール・ユーモア・怖さが同居しているところがチェコらしい。子供の時、「これがこうなったらこわいなぁ…」と思ったものが映像化された感じの不気味さがいい。

二番人気は2本目の「Otesánek 」(オテサーネク)(00:35〜)。チェコの民話を元にしていて、同タイトルでヤン・シュヴァンクマイエルはかなり恐怖的に描いているのですが。こちらはかなり脱力したタッチ。最終的に「はらぺこあおむし」みたいなテンションにおさまるのが笑えます。
参考までに、ヤン・シュヴァンクマイエル「オテサーネク」予告編。この怖さを知っているとより楽しめます。

(子供が欲しい夫婦が、木の切り株を赤ちゃんの代わりに可愛がるうちに、木がバケモノのように人を食べるようになり凶暴化する)

三番人気は数本ありましたが、特に人気があったのはショートアニメの「Zahrada / The Garden」(15:27~)。庭の一年をコマ撮りアニメで描いていて、とにかく微細で美しい、見とれてしまいます。

さて、以下は極めて主観的な部門別アニメ紹介ですぞ。

ゾクゾク・ドキドキ部門

個人的に好きだったのが4本目の「Otřes / Tremble」(09:45~)。
スマホで音楽を聴く男が冒頭で出てくるのですが、その音といい動きといい佇まいが細かく、静かな絵面で大きな物音がするのがゾクゾク、ドキドキしました。揺さぶられた。

笑っちゃうじゃん部門

まずは冒頭の1本目、一瞬で終わるので目を凝らしてご覧ください。

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あと、笑えるものが見たい!人には8本目の「Black hole proxy」(17:28〜)。
キーワードは「地球でお手玉する神様と、手拍子して盛り上げるキリスト」。どうやったらこんなことが思いつくんだ(笑)。

ちょいグロ・衝撃アニメ部門

忘れちゃいけないのがラスト13本目の「Sekec mazec 」(52:25〜)。冒頭数分でかなり衝撃的な展開を迎えます。チェコ人はこれでゲラゲラ笑うとか。ちょっとグロいけれどキュートなアニメーション。団地萌えあり。

ミュージシャン必見部門

あとミュージシャン友達に是非見て欲しいと思ったのは、11本目の「Zvuk / There Is Something Behind The Sound」(38:45~)。音や音の波形を映像化している、というのだろうか。大きな音で聞いてこの映像見たらトリップできそう。ラストの終わり方が最高にかっこいい。

ポイントでとか言ってる割にほぼ全部やん、っていう声が聞こえてきそうなんですけど。一部英語字幕つきの内容もあるのだけれど文字が見づらく(泣)、内容が把握できなかったものも数本ありました…。

レトロな印刷物を思わせるビジュアル部門

それでも、10本目のチェコのアイスホッケーにまつわるドキュメンタリー「Štvanice / Chase」(27:10〜)は圧倒的にビジュアルが良かった…。

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レトロな印刷物のような質感。内容としては、チェコの国技であるアイスホッケーの選手たちが、かつて1950年代に投獄されたという過去を訴える内容ではあるものの、ビジュアルではアイスホッケーの訓練方法をシンプルなタッチのアニメで視覚化している。昔のチェコの古い新聞や印刷物をアニメで再現している感じで、印刷で真似したい雰囲気…。




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