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チェコ記

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チェコにまつわる旅行記エッセイ。はんことイラストつき。 チェコの小さな街について紹介しています。
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2019年11月の記事一覧

チェコビールの街・プルゼニュの醸造所へ

10月のはじめの週末、プルゼニュという街に来ました。 さっそく、黄色いトラムを見て興奮。 プルゼニュは、英語ではピルゼン、とも発音されたり。プルゼニという表記も見かけますがひとまず私はチェコ発音に近い「プルゼニュ」で。プラハから快適な直通バスで50分、89Kc(約420円)でこれました。近!! なぜこの時期にこの街にきたのか…?と問われれば、そう、目的は「ピルスナーフェス」!例年10月1週目頃に行われる、プルゼニュの街全体を巻き込んだお祭りです。 チェコといえば…?と

チェコ周遊旅のススメ ープラハしか行かないなんて損してる 編ー

大事なことなので強めに言いました。 過去にチェコ共和国を訪れたことのあるひとで、「プラハ」しか行かなかった、あるいは「今度行くけどプラハだけでいいや」と思っているそこのあなた。 ごめんなさい、ちょっと損してます。 チェコ周遊旅を、していないなんて。 チェコは交通費が安い&周遊旅がしやすい国なんども口を酸っぱくして言いますが、チェコの国土面積は北海道と同じくらい。首都のプラハを拠点にしても、1時間程度でいける街がたっくさんたっくさんあります。最大でも3、4時間程度で端から端

チェコアニメを有名にした靴工場の話

私がチェコ好きになったのは、チェコアニメを観たのがきっかけだった。可愛さの中に、陰鬱さが同居しているその雰囲気に強く惹かれ、こういう作品が生まれる場所ってどんなところなのだろう?と思ったことから、私のチェコ好きが始まった。 チェコアニメとゆかりのある地を調べていたとき、ズリーンという街のことを知った。アニメーション関連の展示を観たいと思って調べたら「履物博物館」の中にあるという。どうやらこのズリーンという街は、「アニメ」の街であるけれど、もともとは「靴工場」の街なのだ、とい

チェコの手仕事と文化にふれる旅ー手作業で作られるピアノ

チェコには、創業155年となるピアノメーカーがある。しかもそのピアノは現在でも80%が手作業でつくられている。それが【PETROF(ペトロフ)】だ。 PETROFは、フラデツ・クラーロヴェーという街にある。街についての紹介はまた後日書くとして…。ここにはPETROFの工場のみならず、誰でも来場可能なPETROFギャラリーとミュージアムもある。今回はそのPETROFギャラリーにお邪魔することができた。 案内してくださったのはルカシュさん。2mくらいありそうな長身だった。ペト

チェコの手仕事と文化にふれる旅ーマリオネット(フルディム)

チェコのフルディムという小さな街に、「パペットミュージアム(マリオネット博物館)」がある。 マリオネットの博物館があるのはこの街だけではないのだけれど、この博物館のためにこの街にくる価値も十分にあるくらい、ここは常設展示が充実している。 フルディムの中央広場のすぐ脇道をはいったところに、人形博物館(マリオネット博物館)の表示が見える。表示の指が指している方向が建物だ。 贅沢なことに、今回はじっくりと英語ツアーガイドをしてもらった。 (長身の美女…!身長差よ...!)

コマ撮りアニメをチェコで教わる

靴とチェコアニメが有名な街、ズリーンに来ました。どういう街だろ?というかたはこちらの記事をどうぞ。 ズリーンの中心地と少し離れたところにある「フィルモヴィー・ウゼル・ズリーン」。こちらは、バチャとフィルムの歴史を学べる博物館と、実際にアニメーションを作っているスタジオや、鼻の長い子豚のキャラクター「ロイズィーク・ピグレット」と遊べる遊び場などさまざまな機能をもつ複合施設。私は今回こちらでアニメーションのワークショップを受けました。 入り口にあるこのモチーフ。これなんなの…

「女王の街」で建築散歩ーフラデツ・クラーロヴェー

クイズ。この建物は、なんでしょう? ①公民館 ②語学学校 ③教会墓地 正解は...。 * * * デデン。 ③の教会墓地、でした。 非常に日本語訳しづらい名前だが、「アムブローシュ司祭教会」または「チェコスロバキア・フス教会 」とも言われるようだ。 この場所で私は、新たな「弔い」の形と出会った。 なんだか、とても胸を打たれてしまった。 ちょっと見えづらいが、写真の右下に、格子状に見えるガラス窓、そして台に乗った人が見えるだろうか。 あまりアップの写真

チェコのレトロなホテルーフラデツ・クラーロヴェー

チェコのフラデツ・クラーロヴェーという街は、一見して「これなんだ?」という建物の散歩が楽しい街。街歩きのようすはこちらよりどうぞ。 レトロさがたまらない趣ある駅前ホテル今回宿泊したホテルは、フラデツ・クラーロヴェー本駅の目の前!の抜群の立地を誇る、三つ星ホテルの「Hotel Chernigov(ホテル・チェルニゴフ)」。足を踏み入れたとたん、その佇まいに、「好き…」ってなりました。 部屋はTVのあるリビングスペースと、ベッドルームがあるタイプでした。こちらはリビング部分。