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一人の人格

何度背中をさすってもらっただろう・・・。

自分じゃない自分の存在

ガラス越しに小さな子を見ていた。その子は少しだけこの世界に早く出てきてしまって呼吸が苦しそうだった。ぺちゃんこになった私のお腹。手に触れられないけど自分のお腹に住んでいた子をじっと見ていた。

親として

母親になり、生活が変わった。自分の時間はその子の時間となった。とても幸せな時間だった。でも、時々、苦しい時間でもあった。愛おしさと不安ともどかしさ…複雑な感情の中で揺れ動きながらも圧倒的に幸せな時間だった。

人として

空っぽの容器に何を詰めていこうか。

手を繋いで道路を歩く時、「大きくなったら人と並んで歩く時は自分が車の方を歩くんだよ」。お店に入り席に着く時、「大きくなったら大切な人を奥に座らせてあげるんだよ」。まだ片言しか話せない子に、こんな人になって欲しいという願いを込めて声をかけていた。

何をどうやって詰めていけばいいのだろう…

息子の誕生日

息子の誕生日に思い出すのは小さかった時よりも最近のことです。ある時から自分の時間を優先するようになりました。息子にとって人生の転換期となる時期は多忙を極めていました。振り返ると実はあまりいい母親ではなかったなと感じています。でも思い出すのです。

辛い時に背中をさすってくれたことを。

私を侮辱した人に殴りかかったことを。

「もう我慢しなくていいよ!」と背中を押してくれたことを。

子育てに正解はありません。

でも彼は優しく、強く、たくましい人になっています。たくさんの人に育てられてきたからなのでしょう。そして、何よりも私のパートナーである父親の血を引いているからなのでしょう笑

年1回の誕生日。息子に関わる人すべてに感謝を込めて。



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