【雪山で】私を呼ぶ声【不思議体験】
子供と一緒に、アマプラでドラえもんを見ていたんですけど、雪山のシーンを見て
『そういえば、こんな事あったな』
と、思い出した、高校1年の時の話です。
私が卒業した高校は少し変わっていて、体育の授業で、夏にはラフティング合宿、冬にはスキー・スノボ合宿がありました。
しかも、どちらか片方を選択する(どっちも行かない場合は補講)、1年〜3年合同、というかなり珍し目な授業。
運動全般が苦手だった私ですが、唯一スキーだけは人並みに出来るスポーツだったので、迷わず冬の合宿に参加。
当時私が片思いしていた3年生の先輩も
「○○(私の苗字の一部)ちゃんどっちに参加するの?スキー?じゃあ私もそっちにしようかな」
と、テンション上がる事言われてもうウッキウキで参加。
スキー合宿の場所は、長野県の白馬。
私が初めてスキーをしたのも白馬で、来るのは約10年ぶり。
到着してすぐに着替えて、リフトに乗って頂上に。
天気は快晴。
雪はフカフカ。
平日で人も少な目。
近隣の山も見渡せて、最高の景色。
リフトを降りて、先生の前に集まっている皆んなを無視して、一人景色の良い方に進み
『絶景絶景』
とはしゃいでました。
割と崖ギリギリの所まで行ったんですけど、特に「ここから先は危険」とわかるもの(柵とか)も無いので、余計に綺麗。
今で言う「映える」
そんな場所で少しボーッとしてると、後ろで
「すけじろー!」と私を呼ぶ声。
あー、こりゃ勝手な行動するなと怒られるなと思って『はーい!』と返事して皆んなの元へ。
そしてすぐにその場を離れたのですが、その時、後ろで ゴソッ と音がしました。
振り返ると、今まで私がいた場所が無くなっていました。どうやら地面が無い場所の雪の上に立っていたようです。
『やっべぇえぇええええ!俺死んでたやん💦』
ドキドキしながら皆の元に戻ったのですが、誰にも何も言われません。
先生に「どこ行っててん!」とか「勝手に行くな!」とも何も言われません。
不思議に思って、近くにいた友人に
『誰か俺の名前呼んだ?』と聞いたんですけど「いや、呼んで無いよ」との事。
本来なら、そんな九死に一生を得た出来事なんか皆んなに言いまくるものですが、当時はなんとなく『言っちゃいけない系か?』と思って、誰にも言わずに過ごしました。
そもそも、私が皆んなに呼ばれるのは、苗字の呼び捨てか、○○(苗字の一部)ちゃんなどのあだ名です。
「すけじろー(これはペンネームですが(笑))」と名前で呼ぶ人はこの場にはいません。
そういえば、呼んだ声が男か女かすら、わかりません。
一体、誰の声だったんだろう……?
あの声のお陰もあって、私は怪我をする事なく、本当に楽しいスキー合宿となりました。
好きだった先輩も、スキーした事無いのに
「○○(私の苗字の一部)ちゃんどっちに参加するの?スキー?じゃあ私もそっちにしようかな」
なんて言ってたのを知って、おいおいマジかよ、脈あるんじゃね?とドキドキしながら過ごしたのですが、後日、彼女の卒業式の日に告白したらフラれました(笑)
あくまで噂ですが、卒業後この先輩は、デート商法的な事に関わっているようで……以来、魔性の女というフレーズを聞くと、この先輩の顔が出てくるようになりました(笑)
フラれて良かった。
いや、なんてオチだ。
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