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デザイナーが作る提案書

ちゅうさんです。私にサンタは来てくれません。
マネフォデザイナーAdvent Calendar2021🎅の8日目でございます。

マネーフォワード Xでは金融機関さんと一緒に新しい金融サービスをつくっていて、その中でUXデザイナーはビジネス的な動きもします。

そのためデザインコンサルティングのプロジェクト開始前に【提案書】を作ることがあるのです。稀によくある。
毎回どうやって作ろうか…と悩むものの、ネットを「デザイナー 提案書」と検索しても出てくるのは、綺麗なレイアウトや伝わる提案書の話ばかり。

てなわけでデザイナーである私がどんな内容の提案書を作っているのか、振り返る意味でもまとめてみたいと思います。

骨子を描く

目的は?

まず、なんのための提案なのかをはっきりさせましょう。それがわからないと何も提案できません。
パートナー/ クライアント、もしくは社内の提案先。まずはMTGをセッティングしてヒアリングしましょう。

【ヒアリング項目の例】
・期間はどれくらいか
・何をしたいか、どんなことを実現したいか
・どんな未来を描くのか
・何を求めているのか
・ユーザー調査やデザインリサーチしたことあるか
・どんな体制か
・どんなインパクトがあるか
・内示(GO)はいついただけるか
などなど…

そしてドキュメントがあれば必ず、全て、早めに貰いましょう。まとまってなくてもいいので、とにかく情報をインプットするのです。

どんな情報が必要そう?

ヒアリング結果ともらった資料から、提案内容を組み立てていきましょう。

今回は 「解決したい課題があるけど、やりたいことが提供者目線のプロダクトだし、ユーザーフォーカスとかどうすればいいんだ…」状態の企業に、デザインコンサルをする想定で企画書の内容を考えてみます。

必要最低限な項目として自己紹介、提案内容、体制、金額があるといいでししょう。

自己紹介

「君、そもそも何されてる方なの?」

提案先がクライアント企業の場合、主にやり取りしているのは営業の担当者。突然デザイナーが出てきて提案しても「こいつは何ができるねん…」となります。

なのであなたがどんな組織で、どんな価値が提供できるかをアピールしましょう。

組織の概要やミッション。提供できる価値。そういったものを最初に持ってくるのです。

実績 ~ プロセスを添えて~

「何者かはわかった。で、結果残しているの?」

できることだけ書いても、実績が伴わなければ信用されません。何をしてきたのか見せることで何がアウトプットできる組織/人なのか判断してもらえます。

でも綺麗なデザインだけ貼り付けても無意味。あなたは画面だけを作るデザイナーではないはずです。
どんな過程を経てそれに辿り着いたのか。プロセスを提示し、どう作っているのかも含めて判断してもらいましょう。

さぁ本題の提案内容

目指すべきゴールはどこか

今回の提案=プロジェクトの目的/ゴールを定義しましょう。

ちなみに「デザインを納品する」。これは目的ではなく結果です。

例えば子供向けの会計簿プロダクトのデザインコンサルをするなら、私はこう提案書に目的を書きます。

子供のお金に関する課題にマッチしたソリューション(プロトタイプ)を発見し、評価を行うことでサービスの可能性を見出す

どんな課題を解決するのか。もしくは解決するためにどんなことを検証するのかを目的に据えましょう。

どうやってゴールに近づくか

ゴールに至るまでのプロセスです。ですが提案書で細々と書いて説明しても、頭に入りませんし、読まれもしません。

大きなステップとして何をするか。それがどんな意味を持つのか。1ページにまとめましょう。

その上でブレイクダウンした内容を記載することにより、見る人の理解度は高まります。

どれくらいの期間でやるの?

提案段階ではざっくりになると思います。想定できるプロセスやタスクベースで、スケジュールを出してあげましょう。

このようなものを出しておくと、やろうとしているプロジェクトに余裕があるのか、それともタイトなのかが視覚化されるので、詳細なスケジュールを詰めるきっかけにもなります。

いったい何が作られるのさ…?

提案される側としてはアウトプットがどうなるのかも気になるところ。

想定でもいいので、どんなものがアウトプットされるのかも例として出してあげましょう。

祝詞

畏み畏み。

なんのこっちゃと思いますでしょうが、提案相手への要望、お願いごとです。どこでも名前の見る大手企業とかに提案することがあるので、敬意を持って申し上げるという意味で祝詞と呼んでいます。

まさにリスペクト

どんなお願いをするかというと、フェアに一緒にやるためのお願いごとです。

企業さんにとってはデザイナーを手足のようなものだと思う人もいますが、そうならないためにも、覚悟をもって、そして覚悟を持ってもらって、一緒に取り組むためにお願いを書くのです。

体制と金額

イカれたメンバーを紹介するぜ!

デザイナーの忠!

以上だ!
(元ネタはググりましょう)

そんなわけはないんですが、どんな体制でプロジェクトに臨むのかを書きましょう。

どんなメンバーで取り組み、誰が何の責任を持つのか。
それを明確にするための体制図です。

で、なんぼなん?

お見積りでございます!

結局のところいくらになるのか。それを提示します。
場合によっては概算ではなく、想定される稼働の詳細も出すこともあります。

独力で作れる人はいいですが、多くのデザイナーは作れないと思うのでお金に強いビジネスメンバーと一緒に作りましょう!

大事なこと

格好つけない

1Pで表現しようとしてよくわからない図を使うくらいなら、ページ分けてでも、ちゃんと伝わるように書きましょう。

こんなよくわからない概念図作ることに時間かけるなら、端的に文字で表せばよいです。

あと綺麗な画像に文字はページ稼ぎもいいところ。

それらしい画像にそれらしい文章書いておけば、見栄えはいいでしょう。ですが提案書はきちんと目的を定義し、私たちの組織の有用性を示し、提案相手に承認してもらうことが大事。1ページも無駄にできません。

もしそういったページが必要なら、それは提案内容が固まってないということです。

認識がずれそうな言葉は使わない

よくある「UX」「UI」の議論がありますが、デザイナー同士ですら認識が異なっているなら、それ以外ではもっと認識が異なっています。

「よりよいUXを提供する」とか、「最適なUIを実装する」とか書いても、受け取る相手が同じ意味や捉えるとは限りません。

全ての人が読んでも認識の齟齬が無いような言葉で書きましょう。

トゥギャザーしようぜ!

上のほうでも書きましたが、プロジェクトは一緒にやっていくもの。お金を払ってもらう関係だとしても対等であるべきだと思います。

クライアントではなくパートナーに。パートナーと一緒に共創していくことで、深い議論ができますし、それだけプロジェクトの質も上がります。

トゥギャザーしようぜ!!
これってVery大事なんですよ。

(これが言いたかっただけ)

最後に

カジュアル面談とかしましょ

カジュアル面談&選考募集中でごぜぇます!
Meety応募多数の際は対応できかねる場合もありますのでご了承ください〜

次回!

明日の9日目はえんまおちゃん。乞うご期待!


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