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【図解】免疫マップの作り方

以前、「なぜ人と組織は変われないのか」という本で紹介されている「免疫マップ」の作り方についてnoteを書きました。その内容について改めて図解にして整理してみたいと思います。


『免疫マップ』の全体像

『免疫マップ』をサマって説明すると、
ある目標に対して必要な行動が出来ない、あるいは継続できない際に、その目標に対する意志やコミットメントが足りないのではなく、必要な行動を妨げる「裏の目標」やその根底にある「固定観念」があり、その「裏の目標」が「表の目標」と引っ張りあっている、という考え方=免疫として作用している、という考え方です。
目標達成に必要な表向きの行動を「技術課題」と呼びますが、それに対し、「裏の目標」や根底にある「固定観念」を「適応課題」と呼びます。「技術課題」を克服することは一見簡単ですが、克服できない、継続しない場合「適応課題」に目を向ける必要があります。”適応”課題という名の通り、自身に内在する課題を捉え、”適応”していく、うまく付き合っていく必要があります。

本書で紹介されている内容に自分の解釈を添えて、以下5つの手順で整理しています。

〜まず埋める編〜
1.目標を決める
2.目標達成に必要な行動を決める
3.阻害する行動を捉える
4.阻害行動から考えられる裏の目標を見つける
5.強力な固定観念を炙り出す

〜埋めた上で問いに向き合う編〜
6.本当にそうか?
7.2つの目標とどう向き合うか?

1〜5の項目をまず埋めてみる

1〜5の順で綺麗に書いていく必要はありません。書き出してみて、最終的に全ての枠が埋まれば問題ないと思います。行ったり来たりしながら、自分にとって嘘のない内容で埋まっていることが重要です。

1.目標を決める

明快かつ実現可能で、本当に実現したいと思っている目標であることが重要。

2.目標達成に必要な行動を決める

できるだけ具体的に。考えではなく”行動”を記すこと。

3.阻害する行動を捉える

この後出てくる「裏の目標」を炙り出すのに役立つので、
ダブりがあっても良いので出来るだけ多く書き出す。

4.阻害行動から考えられる裏の目標を見つける

「頭の片隅にはあったがいざ言語化してみると嫌だな・・」と思えるような、
チクっと刺さる目標が言語化出来るとベスト。

5.強力な固定観念を炙り出す

過去の体験・トラウマ等に紐づいているケースが多い。
自身の体験を振り返りながら記載する。

枠を埋めた上で問いに向き合う

1〜5が自分にとって嘘偽りなくきちんと埋められていることが重要です。
その上で下記問いに取り組んでください。

6.本当にそうか?

固定観念として捉えていることは本当にそうなのでしょうか?今もそうなのでしょうか?
過去の体験・トラウマがそう考えさせているだけでは無いでしょうか?

7.2つの目標とどう向き合うか?

固定観念に向き合った結果、その固定観念が今も拭えないものだとした場合、
 別次元で存在する2つの目標にいかにして向き合うか、適応していくか?

重要なのは自己認識を捉え、”適応”すること

上記の例に沿って言えば、元々はダイエットが続かない理由を「ついつい間食してしまう」に置いていました。ところが、免疫マップに沿って考えていくと、その理由は「オススメを断ると友人関係が破綻してしまうのではないか」と自分自身が捉えていることにありました。

「オススメを断ると友人関係が破綻してしまう」かどうかは、実際にはそうではないかもしれませんし、実際にそうかもしれません。重要なのは、自分自身が「オススメを断ると友人関係が破綻してしまうかもしれない」と感じていることを認識しておくことです。その自己認識に適応せずに技術課題(=間食しない!)にばかり向き合っても根本的な改善は望めません。
※もちろん、裏の目標が別のところにありながら表の目標にコミットできる人もいますし、自然と表・裏の目標が繋がっている人もいます。

自己分析だけでなく他者との関わりの中でも活用出来る考え方

表に出るかどうかはともかく、人間の脳の構造上、誰もがこういった思考回路を持っていると言われています。「免疫マップ」という名前の通りで、何かに取り組もう、と思ったときにそれにストップをかける思考回路が存在するのは自然なことです。

自分だけでなく、対峙する相手の中にも「免疫マップ」が存在しています。
「約束したのにやってこなかった」
「打ち合わせの中ではあんなに乗り気だったのに・・」
顧客や同僚とのコミュニケーションでそのように感じる場面も多々在るかと思います。もしかするとその人自身が気づいていない「裏の目標」「適応課題」があるかもしれません。自分自身で内省するのにも大変な作業ですので、他人の適応課題を探す、向き合う作業はことさら大変なことではありますが、「なんであの人はやってこないんだろう・・」と感じてしまった時には、ぜひこの考え方を思い出していただけたらと思います。


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