すじこおにぎり

まっしろのアヒルと、きいろとくろのにわとりたち。毎日のキラキラしたものを、やさしくすく…

すじこおにぎり

まっしろのアヒルと、きいろとくろのにわとりたち。毎日のキラキラしたものを、やさしくすくいとってみようとおもいます。

最近の記事

がんばりすぎて熱をもっているとき わたしの言葉は文章になります 健やかでおだやかなとき わたしの言葉は詩になります しばらくがんばりすぎています そんなわたしの本体はこちらにあります 島田真弓のnote もうすぐこちらに戻るまで 忘れないでもらえたら嬉しいです

    • 立春

      冬の張りつめた空気は いつのまにかどこかへ消えた 日差しにぬくもりがある 久しぶりに 生命の匂い

      • 過程

        ずっと弾きたかった曲を弾き始めた 美しくて繊細な とても難しい曲 いったいどれだけ練習したら弾けるようになる? 途方もない気持ちになったとき 「過程を楽しんでね」 先生のその一言で、 自分の拙い音も 少しずつ弾けるようになっていく変化も すべてが嬉しい時間に変わった この気持ちを味わえるのは 一生で 今だけなのだ

        • シフォンケーキ

          アヒルのたまごは生では食べれません なのでたまごごはんにはできません 目玉焼きはイマイチ 卵焼きはまあまあ ゆでたまごはそれなり アヒルのたまごでプリンをつくりました ねっとり濃厚でとても美味しい アヒルの卵でシフォンケーキをつくりました しっとり濃厚でとてもとても美味しい 毎日たまごを産んでくれるので きっと私はちょくちょく あの子の卵でおやつをつくります そんな毎日が愛おしいです

          餅つき

          一年の始まりの大イベント 仲間たちを集めて みんなでたくさん お餅をつきます 焚き火と羽釜とせいろで 蒸しあげたもち米を 古い木の臼と杵でつきます よいしょーよいしょー 太鼓のリズムと掛け声 喉が枯れるほど声を出して みんな楽しそうに 笑いながら つきおわったホカホカのお餅を 小さくまるめていきます ツヤツヤの肌がでてくるように丁寧に 初めて会った人も久しぶりの人も みんなで おしゃべりをしながら たくさんのまあるいお餅を並べていきます つきたてのお餅の美味しさと

          いつも私と手を繋いで歩き いつも私の隣でごはんを食べていた 初めて私の名前を呼んでくれた瞬間を覚えてる 初めて抱っこしたときの感動も 初めて一緒にお留守番した緊張も 私と同じくらいの背丈になって 今年の初詣は手を繋がなかった

          粉雪

          色のない世界に はらはら舞う優しい白 雪とともにあの優しい顔を 昨日のことのように思い出す あのときのきもちだけが 雪のように舞い消えていく

          クリスマス

          みんなで作った木のクリスマスツリーに ピカピカをぐるぐる巻いて 可愛いものをたくさん置いた まっしろなあの子に 真っ赤なサンタのマントを着せた ちっちゃな帽子もかぶってくれた 世界でいちばん可愛いサンタさん お調子ものの彼は 自分にピカピカをぐるぐる巻いて 美味しいチキンを揚げてくれた パティシエの彼女は 憧れのブッシュドノエルに スノーマンのクッキーを載せてくれた プレゼント交換のあみだくじ はしゃぎながら線を増やすあの子たち 私が夜なべしてつくった自慢のプレゼント

          柿の木

          あんなにたくさん実っていたのに 取ってもいいですか?の一言が言えず また来年聞いてみようと眺めていた ある日その木はばっさりと 居なくなっていた あのとき私の一言があったら救えたのだろうか 忙しいから干し柿できなかった たくさんつくって喜んでいたら違ったかな 生きててほしかったのに 伝えることすらできないまま あの美しい木は もうどこにも居ない

          シーズンイン

          カチコチの靴と太い板を履いて 大粒の雪が吹き荒ぶ真っ白な世界へ ふかふかの雪上でターンをする そのたびにわたしは小さく歓声をあげる 身体は冷え切って指は千切れそうなのに 口元はニヤニヤのまま ひたすら滑り続ける またこの狂おしい季節がやってきた

          シーズンイン

          罪悪感

          いまわたしが1番捨てたいもの 忙しいという言葉 いつのまにか口癖のように出る あれもやらなきゃこれもやらなきゃ やるべきことをやりつくせないまま 毎日なにかを取りこぼして進んでいるような いつも少しの罪悪感がある その罪悪感は本当に必要か? 捨てるべきは仕事の量じゃなく、 やらなきゃだめだの罪悪感 ゆっくりすぎるくらいでもきっと大丈夫 誰も怒ってないよ

          初卵

          この前卵からでてきたばかり 大きくなってもヨチヨチ歩き 私のうしろにくっついて歩く甘えん坊 私のおなかの上でスヤスヤ眠る可愛い娘が 今日初めて卵を産みました おめでとう、おめでとうと抱きしめたら いつもと同じようにガーガー鳴いて それがたまらなく 愛おしいのです

          冬の雨

          なんだろう このさびしさは しとしとしとしと そうか 冬の雨は匂いがしないんだ 夏の溢れる命の匂いとざわめきを 懐かしく思いだしながら

          絵のように描き 音楽のように奏で 細い細い鍼のように 身体の大事なところに届く あなたのことは知らないけど あなたのつくる言葉が好きです

          数字

          1は白 2はピンク 3は黄色 4は黄緑 5は緑 6は青 7は肌色 8は茶色 9は灰色 10は黒だけど 0は透明だ 数字には色があり 文字にもわずかに色がある 美しく並んだときはしあわせ 少ないことばを 描くように並べたい

          えらいね、えらいね 葉っぱがみんな落ちても 熟して鳥ににつつかれても 雪で世界が真っ白になっても あなただけは オレンジ色のまま