毒を盛りませ、森友の…

森友・文春

国有地が「安倍案件」として破格の安値で森友学園に売却された経緯を記した公文書を削除・捏造した『公文書改ざん事件』の当事者の手記が掲載された週刊文春。
この大スクープで発売直後には「完売した」はずでしたが、昨日幸運にもゲットいたしました。

たまたま緑井のフジに所用で出かけたので、書店を覗いてみたら「本日発売」で平積み。流通も流行も時間差でやってくる広島の住みやすさをあらためて実感しました。(笑)

で、さっそく拝読。
そして、その夜にYouTubeで配信された「森友新スクープ!赤木手記を掘り下げる!」も拝見しました。(→ https://youtu.be/i_8wj3iOKk8

文春の記事、掲載された手記を読んで、正直、巷間伝わっていたほどの衝撃は受けませんでした。
デジャブを文章で読み直してみた、そんな読後感といいましょうか。

これまで散々報道されてきたことから類推すれば、奴らがどんなことをしていたかは、おおよそ察しがつきましたから。
また、赤木さんを自死に追い詰めていった官僚組織の理不尽、非常さには憤りは覚えたものの、これだって同じような事例は枚挙にいとまがないほどです。

ただ、公文書の捏造に関与した人物が実名で出てくること。そして彼らの肉声で事件が語られるリアリティはたしかに真に迫るものでした。
そして赤木さんの無念、恐怖には息がつまる思いでした。

惜しむらくは、手記が職場や本省の上司への糾弾を目的としていたからか、捏造の具体的な内容に言及していなかったことです。

例えば「佐川の指示で安倍案件とわかる部分を何箇所、安倍昭恵やその秘書が関与していたことを示す部分を何箇所削除した」とか明記してあれば、赤木さんが念じた佐川への報復はもっと確実なものになっていただろうと、すこし残念でもありました。

記事を読んでいて、身を乗り出してしまった箇所があります。赤木さんが亡くなられた翌日、近畿財務局の楠管財部長が赤木さん宅に弔問に訪れた箇所です。

余計なことを喋らないように取り込んでしまおうという魂胆だったのでしょう、管財部長から「財務局で働きませんか?」と持ちかけられたとき、奥さんはとっさにこう切り返したというのです。

「(公文書捏造を指示した)佐川さんの秘書にしてくれるならいいですよ。お茶に毒盛りますから」

この機転に奥さんの恨みの強さを受け取るとともに、「安倍の秘書になりたい」国民がどれ程いるだろうかと思いを馳せてもいました。

もちろん佐川の秘書にさせてはもらえませんでしたが、奥さんは国と佐川を相手取って損害賠償請求することによって、本懐は遂げたのかもしれません。
それを文春の発売に合わせてすることで、新聞各紙のトップ記事で、社説で森友問題を再燃させることに成功したのですから…。








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