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【自作曲】素材で勝負のメロウ・ヒップホップ

前回、自作曲の記事を書いてから約2週間。

途中コロナでのダウンなども挟みつつ、家にあるレコードをいろいろと引っ張り出しては、なにかサンプリングに向く曲はないかとネタ探しを繰り返してる。

前回も書いた通り、良い曲がサンプリングに向くとは限らないから、試しにサンプリングしてチョップしてみてはボツの繰り返し。サンプリングでの曲作りは簡単そうに見えるけれど、良い感じに作ろうと思うとやっぱりなかなか奥が深いね。。。

インストヒップホップは展開が大切

特に僕が作ってるのはラップ入りのヒップホップではなくインストなので、通常のラップ用トラックと比べると、展開のつけ方が大切になる。本当にただのワンループだけだと2分もすれば飽きちゃうからさ。

どんなに元ネタが良いネタだったとしても、インストで4~5分聴かせるには途中で展開を変えたり上ネタを差し込んでみたりってのが必要なんだよね。

↓の曲のネタなんかは一瞬使えそうな気がしたんだけど、この4小節(実際には2小節+2小節でチョップしてる)以外に抜ける部分がなく、うまく展開を作ることが出来なかったので断念。

ただ、往年のブッダみたいな雰囲気でボツにするのはちょっと惜しいネタだったから、4小節ワンループオンリーで2分くらいのインタールードにしてみた。ワンループで引っ張るのはこれくらいが限界かな。

プロのトラックメーカーが作るインタールードも、何割かはこんな風に料理しきれない素材の切れ端だったりするのかもしれない(笑)

今回の曲はこんな感じ

で、先ほどのインタールードを経て今回作った曲がこれ。
(2024/6/26:最初に録音したものだとドラムが強すぎたので少し修正)

元ネタは80年代のUSジャズでいわゆる安レコだから、ひょっとしたら他に同じ素材を使ってる人が既にいるかもしれないけど、もし同ネタの曲があってもパクりではないので悪しからず(笑)

前回に引き続きジャズピアノ系のネタだけれど、この前がわりとスリリングな曲だったのに比べ今回はメロウ。90年代中盤のニューヨークやカナダ産アングラ・ヒップホップなんかに近い良い雰囲気の曲に仕上がった。こういう雰囲気の曲って多分みんな好きだよね。

基本的にはネタ曲のイントロ部分を少し遅くして、それを小節単位でチョップして並び替えてるだけだけど、先ほどインタールードに使った曲と比べて抜ける部分が多かったから、特に上から他の音を加えなくてもしっかりと展開をつけることが出来た。

最初はシンセのコードを入れようかとも思ったんだけど、何も加えなくてもここまで展開を作れたし、今回はシンプルに素材の味勝負することに。まぁたまにはこういうのも良いでしょう。ところどころ聴こえるレコードのプチノイズ音も良い感じのスパイスになってるし、個人的にはわりと満足。

相変わらずのスレイベル代わりのタンバリンはご愛敬。完全にDITCのマネだけど愛あるオマージュと思ってください(笑)


そんなわけで今夜はまた自作曲紹介。どこにでもある安レコで素人が作っても、うまくハマればこんな風にいい感じになるよってことで、良かったら曲作りの参考に。

ちなみにインタールードの方のネタは、ちょっとしたレア盤で今discogで値段調べたら5桁の少し上の方とのこと。僕買ったときは1万ちょいくらいだったと思うけど。

でも、まぁそういうの含めて別に値段でサンプルネタの良し悪しが決まるわけじゃないってこと。引き続き自宅の棚からひとつかみで良いネタ探しを継続することにしよう。

まぁこうやってネタを探す行為みたいなものがヒップホップなわけで、ドラム音以外はありもののサンプル素材を使わず、もうしばらく曲作りを続けていこうと思う。

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