「夢は日常に戻るのが楽しみになるホテルをつくること」 総合商社出身、異業種からのキャリアチェンジ。 ホテル開発の新しい事業スキーム構築ための挑戦
株式会社水星に新しく入社した社員にインタビューをする入社エントリ企画。今回、紹介するのは、総合商社出身で、現在はプロデュース事業部の営業、新規事業開発担当として活躍する齋藤みどりさん。幼い頃からグローバルな環境で働くことに憧れて、前職では、航空事業の領域で、大規模なプロジェクトのマネジメントを担当していました。30歳の節目に、以前から強い関心を持っていたホテル業界へのキャリアチェンジを決意して、水星にジョインしました。
そんな齋藤さんに、前職での経験、水星への転職の背景、現在のお仕事の内容、チームの印象などについてお話をうかがいました。
グローバルな環境で公共性の高いプロジェクトに挑戦したい!ファーストキャリアは総合商社の航空事業領域でプロジェクトのマネジメントを担当
―前職は総合商社の航空産業本部ということで、水星に入社される直前まで南米にて勤務されていたとお聞きして驚きました。もともと海外勤務に興味があったのですか?
幼少期を香港で過ごし、グローバルな環境で働く父の姿をずっと見てきたので、物心ついた頃から海外への憧れは強かったですね。そんな思いから、大学は国際政治経済学部に進学。国際政治や開発経済を学び、海外との繋がりの強い仕事を志しました。グローバルかつ多数のプレイヤーが参画する、大規模かつ公共性の高いプロジェクトのマネジメントに取り組みたくて、総合商社に就職。航空産業本部に配属されました。
―前職での具体的な仕事内容について教えてください。
大きく分けると3つに分けられます。
1つ目は、航空機リース。航空機の売買、リース付航空機(動産)の投資家向け営業販売、航空機ファイナンスの業務に従事しました。航空機のビジネスではメーカーと航空会社、売主と買主、あらゆる立場の事業者のニーズに応えながら契約を締結して、飛行機をデリバリーするプロジェクトをマネジメントしました。
2つ目は、航空業界の新規事業開発。航空・船舶・鉄道分野の新規事業開発を担当し、主に航空分野での脱炭素化ビジネスに力を入れました。電動航空機、いわば“空飛ぶ車”や、水素航空機、廃材リサイクルなどの事業化を目指し、事業戦略策定からパートナーの巻き込み、顧客への提案まで、幅広い業務に取り組みました。
3つ目は、ペルー・リマへの出張所派遣。学生時代にスペイン語留学していたこともあり、スペイン語が話せたこと、自分自身も南米地域での事業開発に強い関心があり、挑戦の場を頂きました。主な業務は、南米地域における新規事業投資・M&Aです。M&A検討先の発掘や協議先との現地交渉、関係構築などはもちろん、投資先企業のバリューアップや日本市場向けマーケティング業務なども行いました。
―特に印象に残っているプロジェクトについて教えてください。
米国における航空機の売却案件です。売主・買主・エンジニア・空港関係者・パイロット…など、役割の異なる国内外のプレイヤーが参画する大規模なプロジェクトのマネージャーとして尽力し、入社前に描いていた“グローバルな環境でのプロジェクトマネジメント業務”が実践できました。
チームとして共通目標はあるものの、異なる国や文化や立場のプレーヤーが集結すると、どうしても、利害の相反、文化による働き方の違い、コミュニケーションのすれ違いなどが生じます。それで、プロジェクトが止まってしまったり、担当者が変わったりと、逆境も多々ありました。その度に、プロジェクトの目標を再確認し、その達成のために、自分ができることは何か、共に進む仲間たちとどのようなコミュニケーションを取るべきかを常に考えながら、1つ1つ壁を乗り越えていきました。
そうやって試行錯誤しながら、チームを取りまとめ、プロジェクトを動かし続けた結果、無事航空機を引き渡してプロジェクトを完遂することができた時の感動は忘れられません。異国の地で困難を乗り越えた分、自分自身も強くなれましたし、今後のキャリアで取り組むであろう様々なプロジェクトにおいて、南米での経験は土台となってくれると思います。
―異国の地での様々なステークホルダーを巻き込んだ大規模なプロジェクトマネジメントへの挑戦を通して、得られたものはなんだと思いますか。
前職で、プロジェクトマネージャーとしての経験を積んだことで、特に鍛えられたのは、共感力、推進力です。この力は、新規事業においても、そして現在の水星でのホテル開発案件においても活かせています。マーケットで求められているものや顧客が望んでいるものは何か、そのために自社が何をどう提供すれば良いか、どのパートナーであれば顧客が満足できる機能を提供できるのか、そのパートナーにとってのメリットは何か…、などを常に念頭に、戦略策定やパートナー、顧客の巻き込みを行っています。
まだ10年足らずの社会人人生ですが、「相手の立場に立ったコミュニケーション」と「信頼関係の構築」は、前職を通して最も努力してきたことであり、自分の強みとして、今後より一層磨いていきたいところでもあります。
30歳を目前に自分が心からワクワクできるホテル業界へのキャリアチェンジを決意
―夢に見ていた世界を舞台に活躍されていた中、転職に踏み切ったのはなぜですか?
新卒時の就活では、最終的に商社への就職を決めましたが、実は当時、ホテル会社への就職も検討していたんです。自分の価値観を大きく変える人との出会いや、新たなものへの気づきのきっかけを生む「旅」に惹かれていて、“自分が心からワクワクできること”という軸で考えた時、旅に関われるホテルの仕事もいいな、と。
前職でも、様々な人から刺激をもらい、常に新しい学びを得られる、という大きなやりがいを感じておりましたが、就活時代に感じていた“自分が心からワクワクできること”への憧れが心のどこかにずっとあったのだと思います。30歳を目前に、「自分が心からワクワクする好きなことに、仕事として挑戦したい」と心に決め、転職を決意しました。
ー元々、観光やホテルの世界に強い関心を持っておられたのですね。水星についてどういった経緯で興味をもったのでしょうか?
学生時代から、ホテル業界についてアンテナを張っていて、その中で翔子さんのことも知り、尊敬する人としてずっとフォローしていました。水星について様々な記事を読んでいるうちに、「ホテルはメディアである」「ホテルはライフスタイルを試着する場である」といったコンセプトに強く共感し、ここで働けたら「自分が心からワクワクする好きなことに挑戦できそう」と思い、まずはカジュアル面談に応募しました。
ー異業種からの転職になりますが、選考の際には、水星で具体的にこんなことに挑戦したいというイメージはありましたか?
前職でプロジェクトマネジメント業務のほか、航空機ファイナンス、新規事業開発などを担当していたため、今後のキャリアにおいても、ファイナンスやマーティングの経験を生かした事業開発・事業企画で、会社に貢献していきたいと考えていました。
転職活動をするまでは、水星は自社ホテルの開発運営に特化している会社だと思っていたのですが、選考過程で、それだけでなくライフスタイル領域でサービスを提供する企業様のブランディングの支援やCHILLNNのようなITサービスの開発、観光領域に縛られない生き方や暮らし方を提案するこれまでにない宿泊施設の開発など、様々な事業に取り組んでいることを知り、自分のキャリアや強みを活かせそうだと、志望する思いをより強くしました。
特に、プロデュース事業部では、地方創生にも繋がる地方のクライアント支援やエリアブランディング、行政との協働案件などに取り組んでいる点に惹かれました。また、どの面談も楽しめて、“人”に魅力を感じたことも、入社の決め手でした。
夢は「日常に戻るのが楽しみになるきっかけを届けられるホテル」をつくること
―入社されて半年。現在取り組んでいることや今後の展望についてお聞かせください。
現在はプロデュース事業部で、日本各地のホテル開発事業や企業様、自治体様向けのコンサルティング事業に取り組んでいます。具体的にお話すると、ホテル開発事業では、新規ホテルのための不動産開発、ファイナンス、マーケティング、事業計画策定、コンテンツ企画など。コンサルティング事業では、営業担当として、新規案件のリードをしております。プロジェクトの詳細はまだ公表できないのですが、現在、複数のプロジェクトが進行中で、自分自身が心からワクワクできることに携われていて、お披露目できる日が待ち遠しいです。
入社半年なのでまだまだ勉強中の部分もありますが、入社直後から「こんな大事な仕事を任せてもらえるのか…!」と驚くくらい、様々な挑戦の機会を与えてもらえて、毎日がワクワクでいっぱいです(笑)。今後の目標は、ホテル開業分野において、前職で培ったプロジェクトマネジメントのスキルを活かして、中期経営計画の重要な戦略として現在取り組んでいる新規の事業スキームを確立すること。
そして、これから、非日常な1日を楽しんで終わりのホテルではなく、「日常に戻るのが楽しみになるきっかけを届けられるホテル」を、世の中に増やしていけるよう、まずは目の前の目標の達成に向けて頑張っていきたいです。
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