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至りたい自分に

扉がたくさんついている部屋に
一人きりではいって
どこからでもでられるのに
でられなくなっていて
苦しくなっているときに
自分の未熟さと至らなさをおもう

赤色のドアも素敵で
青色の扉も魅力的で
白色の鍵だけを持っていて
黒色の椅子に座りひとり考える

わたしは昨日
沢山間違えて
沢山違うものを選んだ気もして
でも、本当の正解は
本当はあるのかなと我に返る
わたしが選んだものは
わたしの正解で
別の誰かの選んだものは
別の誰かの正解だったというだけで
ただ正解と正解が並んでいただけで
それだけのことなのかもしれない

欲しい羽根があって
欲しい力があって
欲しい優しさがあって
未だ至らぬ自分といる

友人に
そんな至らぬ君も好きだよ
と言われ
不格好でも愛されることを知る

居るだけで落ち着く
と娘に言われ
ただ、ここに居るだけで
人を落ち着かせているのだと知る

わたしはジタバタするのが趣味で
無駄な羽根を集めるのが
好きなのかもしれない

いつでも開く扉の前にたち
そんなことを考えている
道の先で
友人と待ちあわせをする
これから
たのしいことがはじまる
その予感の音が聴こえてくる

自分たちのできることを
カタチになる前のものを
まずみてみよう
と、きっとそこに必要な
音や言葉がでてくるだろうと

そしてそれを
産み出した自分に
自分達に
まずおめでとう
と、言うんだと彼女はいった

その話しの中にすでに
音楽があった
透明なメロディが通過していく瞬間を
わたしは見逃さなかった

あの子の音楽をかりる
あの子の絵をかりる
自分にないものをかりて
わたしの見たい景色をみる

そういうのって
新しくって
なんか素敵じゃないかって
自分と二人おしゃべりして
黒色の椅子から
立ち上がり
青色の扉を開き
この部屋に
風と光をいれてから
白色の鍵で
赤色のドアから出ていく



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