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地方創生に求められる「風の人・土の人」

こんにちは。Another worksの犛山です。

今日は僕の関心分野である「地方創生」への関わり方の多様性についてお話したいと思います。

年間数千億以上の国予算が組まれ、日本中で推進されている「地方創生」。あらゆる場所で推進されるプロジェクトの裏には、地方の可能性や地元への愛など、さまざまな想いを抱えて関わる人々がいます。

そんな関わる人のあり方のひとつに「風の人」と「土の人」という言葉が使われることがあります。

「風の人」と「土の人」

「風の人」と「土の人」という言葉。日本にはオギュスタン・ベルクの『風土の日本』や和辻哲郎による「風土論」で有名な「風土」という言葉があります。これにならい外から関わる人を「風」に、その土地に根づく人を「土」として、地方創生界隈では、風の人=よそもの、土の人=地元の人とよく表されています。

この「風の人、土の人」という考え方は元信州大学名誉教授であり、農学者だった玉井袈裟男氏(1925〜2009)が立ち上げた「風土舎」の設立宣言にその考え方がよく表れています。

風土という言葉があります

動くものと動かないもの

風と土

人にも風の性と土の性がある

風は遠くから理想を含んでやってくるもの

土はそこにあって生命を生み出し育むもの

君、風性の人ならば、土を求めて吹く風になれ

君、土性の人ならば風を呼びこむ土になれ

土は風の軽さを嗤い、風は土の重さを蔑む

愚かなことだ

愛し合う男と女のように、風は軽く涼やかに

土は重く暖かく

和して文化を生むものを

魂を耕せばカルチャー、土を耕せばアグリカルチャー

理想を求める風性の人、現実に根をはる土性の人、集まって文化を生もうとする

ここに「風土舎」の創立を宣言する
(玉井袈裟男)

「風土」の共存

玉井さんの記述にもあるように、これからの地方では風土の共存が求められてくると思います。

風が猛威を振るうと、その地域の文化や歴史を蔑ろにしてハレーションを起こしかねない。

逆に土が根強すぎると、あまりにも保守的な地域社会となり、時代の流れに飲み込まれてしまう。

地域のよさを残しながら、時代にあった改革をおこなっていく。これが地方創生には求められてきます。

自治体複業においては、複業人材が「風」自治体職員さんが「土」。複業人材によりもたらされる民間企業のノウハウや彼らにの体現したい想いを自治体職員さんがどのように汲み取って、どのように協働することで地域の活性化につなげていくのか。彼らが協働するプロジェクトにより風土の真価が問われると感じています。

最後に

僕は今自治体での自治体複業が当たり前になる世界観を目指して自治体と複業人材を繋ぐ「複業クラウドfor Public」という事業を運営しています。

引き続き日々の学びを少しづつ発信いきます。
このnoteを通じて自治体複業や僕自身の活動について少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

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