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お金の話

欲しいものや、したいことがないと働くモチベーションにならない。

夫さんに言われそりゃそうだ、と思った。

なんというか、私はお金に縛られた人生を送ってきたからなのだろうか。お金がないと不安なのだ。

母一人で私と姉、二人を育ててくれた母には感謝しかない。不便なことはあったけど不幸ではなかった。嫌な思い出は多いけど幸せだったと思う。

それでも超えられない壁はちょこちょこあって、

小学校の時初めて自分からやってみたいということがあった。

金管バンドだ。友達に誘われたのもあったし、聴いただけでわくわくした。すぐにチラシを持って帰って相談した。

衣装とか色んなことにお金がかかるかから、うちは無理だ、と姉に言われすごく落ち込んだ。もちろん誘ってくれた友達は入ってすごく楽しそうにしてるのを見ていた。放課後は部活に行き、部活の友達もでき、別世界に行ってしまったようだった。

小学校の時、姉と二人で父に会いに行ったことがあった。父は好きなものを買ってあげると言ってくれたので筆箱を買ってもらった。嬉しかった。姉はそんな高価なもの買わせて、と言った。それまでキラキラ輝いていた筆箱は罪悪感でいっぱいになった。帰る日父の家に自分の財布からお金を置いて帰った。

中学生になり、バトミントン部に入ろうと思った。もう金管バンドのときのようにはならないと思った。みんな部活に入ってるしお金はかからないだろうと。しかし生徒の練習を保護者が監視しないといけないから母子家庭の私には無理だという話になった。そのたびに仕事休んだり早上がりはできない、母はごめんね、と言った。すごく悲しそうだった。

何度もいうけど母には感謝しかない、仕事をしながら1人で子供を2人も育てるって本当にすごいことだと思う。

こういう不平等を感じてる子っていっぱい居るんだろうなあ。

子供のころの出来事ってずっとずっと染みついてる。お金に執着するようになる。もちろん生きていくうえでお金がないとどうしようもないことばかりだ。

就職したばかりのころ、片っ端から欲しいものを買ってみた。あれはちょっとおかしくなっていたんだと思う。お金があれば何でも手に入るという昔の自分に対する当てつけじゃないけど、なんだろうな。買って帰って一人になって虚無というか。ほんとにこれ欲しい?って。すごく欲しいわけじゃないのに買ってしまうから家には捨てられないものがいっぱいになっていた。引っ越しの時に全部捨てたけど。

今は本当に欲しいものだけを買うようになったし、執着せず捨てれるようになった。最小限の暮らしができるようになって気持ちがスッと軽くなった。

まだお金へのトラウマというか執着は消えんけど。お金の使い方は少しだけ分かってきた気はする。

してみたい仕事があるんだけどお給料が低くて迷ってこんな話をしてみました。昔の自分と向き合って何がしんどいのか分かった時乗り越えていけるような気がします。



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