見出し画像

2022年4月に読んだ本

1.さくら日和/さくらももこ

初めてさくらももこさんのエッセイを読んだ。
さくらさんって愉快な人だし、周りも面白い事が好きな人たちばかり。
日常での出来事にあれこれ言いながらも、楽しく生きている。

なんで今までこの人のエッセイを読んでこなかったのか。面白い。まる子ちゃんの性格が苦手で、無意識のうちに遠ざけていたのかも。他のエッセイも読もうと思う。

この本を読んでいて、さくらさん家に友達が遊びにくることが多いなという印象を受けた。昔はそれが普通な時代だったのかな。今は連絡が簡単に取れるし、SNSで日常が垣間見える分、わざわざ会うということが減った気がする。

以下は今回のエッセイで特に好きな話についてです。
『お兄ちゃんのスカウト』
親友のお兄ちゃんをさくらプロダクションに勧誘する話。“ちっぽけな会社だけど、私が死んでも印税が入る、印税はありがたい”と自分の没後のフェアを力説するさくらさん、“そもそもさくらさんは健康だからなかなか死なない、安心して”と説得する親友、呆然とするお兄ちゃん。説得が必死過ぎて笑えてきた。

『おめでとう新福さん』
集英社の新福さんを讃える会の話。これはただただ新福さんを讃えるだけの会。賞状を渡し、トロフィーをあげ、胴上げをして…などなど。新福さんしか当たらないクジというコーナーも面白い。ふざけた会なのに記念品にバッジとライターまで作成するという本気ぶり。最終的にこの会は大成功をおさめた。とにかく楽しそう。当の新福さんは終始困惑していたようだけれど。
※巻末にこのパーティの脚本が載っています

『くいしんぼう同盟の結成』
くいしんぼう4人組で美味しいものを食べる同盟を結成した話。さくらさんはこの同盟の発足にともなって、会員証とバッジ、“くいしんぼうだより”というお知らせまで作ったという。これもまた本気。そして全員楽しそう。私もしおりとか作って旅行に行きたくなった。


2.水上バス浅草行き/岡本真帆

岡本真帆さんのはじめての短歌集。
この本の存在はTwitterで知った。たまたまTLに素敵な短歌が流れてきたのがきっかけで、本を購入するに至った。
老人ホームで死ぬほどモテたい』とはまた違って、日常的な短歌が多い印象を受けた。カラッとしている。好きな本がまた1冊増えた。個人的に本のサイズ感と手触りも気に入った。
お気に入りの短歌がいくつかあったので紹介する。

手遅れで手に入らないものばかり育ちの良さも既婚の君も
『水上バス浅草行き』P16

ある程度の年齢になると良いなって思える人はだいたい結婚している。時すでに遅し。
大人が感じる“手遅れ”は深刻。若い時にもっと遊んでおけば良かったなんてレベルじゃない。
大人になれば出来ることが増える反面、どうしても手に入らないものに対して絶望する時がある。

平日の明るいうちからビール飲む ごらんよビールこれが夏だよ
『水上バス浅草行き』P39

はやく夏にならないかなって思った。私も平日の明るいうちからビールを飲みたい。

何者かにならなきゃ死ぬと思ってた30過ぎても終わらない道
『水上バス浅草行き』P78

何者かにならなくても人生は続く。生きるのって大変。


5月はGWがあるから本を読める時間が増える。嬉しい。2ヵ月くらい休職したいな。

この記事が参加している募集

読書感想文

休日のすごし方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?