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絵本#7 残酷な昔話に学ぶ

 長男への絵本の読み聞かせについて,今日は「かちかちやま」について書きます.

 家にある絵本をだいぶ読み飽きてきたので,最近は区の図書館で絵本を借りています.夫は「さんまいのおふだ」を暗記しているくらいなぜか日本昔ばなし系が好きで,先週は「かちかちやま」と「さるかにがっせん」を借りてきました.

 昔話は伝承により受け継がれたものだからか微妙なバリエーションがあります.上にリンクを貼った絵本は,たぬきがおばあさんを殺し,うさぎがたぬきに復讐をするという流れです.たぬきはおばあさんの不意をついておばあさんを殺し「たぬきじるより,ばばあじる」というなんとも残酷なセリフを残します.最近は長男がこれを覚えてしまったようで,こちらが嫌がる反応をわかってふざけていうことがあり,やめて欲しい… 少なくとも外では言わないで欲しい… と嘆いています.

 「かちかちやま」だけでなく,「さるかにがっせん」もさるがカニを殺すなど,大人になって改めて読むと無慈悲な物語が多いと気がつきました.悪いことをしたたぬきやさるが復讐の結果死んでしまったのかまでは明らかになっていないことも興味深いと感じます.また動物でカモフラージュされていますが,法の統治が十分でなかった昔は人間同士での諍いで似たようなことがあったのだろうなと想像し読み方が変わってきました.

 上で紹介した絵本には最後に著者の後書きが載っていて,「かちかちやま」を題材に香川県の小学校で模擬裁判が行われ,うさぎには禁錮9年の判決がだされたことが紹介されています.昔話で裁判をするのはおもしろい視点だなと感心すると,NHKは昔話法廷という企画があることを知りました.

まだ3歳の長男には難しいですが,あと2,3年したら(そのときも見れることを祈って)一緒に見てみたいと思います.

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