【長編小説】 きっとここにしかない喫茶店で(14)
第十三話はこちらです。
第十四話
今日は秋祭り。ミカとタクミは二人で訪れていた。さまざまなお店が大きな公園に集まり、出店を出している。出店は大掛かりで、木を屋台のように組んで調理場やカウンターを作っているところもある。
広場では次々に人が出てきて、さまざまな音楽を奏でている。みんな手には食べ物や飲み物を持ち、楽しそうに出し物を見ている。
この公園は紅葉で有名だが、あいにくカエデの色は変わり始めたばかりで、絶好の日和にはまだ早い。けれど、ハナミズキの葉っぱは八割ほ