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建築と防災について建築屋が考える

本日は3.11ですね。あれから10年が経ちました。ちょうど私は北海道からの飛行機に乗っており名古屋へ着陸する数分前の出来事でしたのでどのような揺れであったのかはわかりません。でも、大変な揺れであったことは想像に難くありません。

地震大国であるここ日本ではいつ災害が起こってもおかしくありません。私たちの居住している東海地方では南海トラフ地震が20年以内に70~80%の確率で起こるとされています。
非常に恐いです。

建築基準法で新耐震基準を策定していますので、新築を建てる際、現行法に適合すればほぼ倒壊することはないとされています。

しかし、実際に地震が起こった場合、人はどのような動きをするのでしょうか?

例えば、深夜の寝静まった時間に起こったとするとおそらく何もできません
日中の活動時間に起こったとするとしてもおそらくそうなると思われます。

家は倒れないのだけれども隠れる場所は必要なのではないか?

仮に、情報が遮断されたとして、人がどこかに避難するのだけれども交通渋滞や公民館に入れないなどの混乱が起こると想定できます。

そんな中で各自の家の中に一時避難場所があってもいいのではないか?

安心を買う。
防空壕みたいな避難シェルターがよさそうです。
これは結構な課題で、諸外国に比べて日本は極端に普及率が低いです。スイス100%・アメリカ82%・日本0.02%です。できれば、備蓄も兼ねて地下シェルターがいいですね。
ちなみに諸外国は核シェルターがほとんどですが、個人的にはそこまでは不要なのではないかと考えています。

その後、避難したとしてみんなと体育館で過ごすのはプライバシーに欠けるよね?

段ボールハウスならぬ組立式の小屋を提案します。
シェルターへの一時避難をしてからなのでゆとりがあるとして車に小屋を積んでいきます。
そして、台車で搬入し現地で組立します。組立は簡単にできるようキットにしておいて屋根もあります。こうすることで今までにないプライバシー空間が確保できます。

普段、建築屋さんが防災について考えることはほとんどないです。こういった発想をしていることにビックリされるくらい。請負業だからですかね??しかし、地域の建築屋さんが防災を事業として行うことはその地域ごとの特性があるので地域貢献としての価値が非常にあるように思います。
例えば、津波の想定エリアではどうする?山合いの地域ではどうする?都心部ではどうする?などそれぞれ違います。

今後、コロナもしばらく続きそうだし各自で避難できる場所を用意するってのは大事でない?

すごく大事です。
現状、住宅のビジネスモデルはほとんどが販売しているものを購入したり、予算いっぱいに贅沢な作りにしたり人それぞれです。
しかし、予算の中に防災分として費用を組み込むことがそろそろ必要なのではないかと思っております。
今だ、ハードルは高いのですが少しずつ事業化できればいいかと思ってます。
まずは、実体験できる場所が必要ですね。

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