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【読書メモ】問題解決 あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術

約4年前に『問題解決 あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術』という本を読みました。

問題解決はどんな業種・職種の仕事にも必要な能力。読んでから時間が経っていますが、本の内容は自分の仕事に役立っていると感じます。

この本を紹介してくれた当時の上司に感謝…!
(まだまだ十分に使いこなせていませんが)

今回はこの本の中で自分がポイントだと思う内容を改めてまとめてみたいと思います。

問題解決の手順3ステップ

手順は大きく3つに切り分けられます。

(1)Where…問題がどこにあるのか
問題についての情報収集

(2)WHY…その問題の原因は何か
原因についての情報収集

(3)HOW…ではどうすればよいか
対策についての情報収集

HOW思考の落とし穴に気を付ける
多くの人は考えるより先に、
思い込みで行動してしまう。

あるいは言われたことを、
言われた通りに行動してしまう。

大事なのは、立ち止まり、
冷静に考えること。

手順だけでなく、論理(ロジック)と情報(ファクト)にも拘る
仮説思考も活用し効率的に
ビジネスを進める。

問題を特定する

問題を特定する為の3つのポイント

1.問題の全体を正しくとらえる
MECEにもれもだぶりもない状態で
問題を捉える。

実務では一度上司と関係者と
にぎることが大切。

2.問題を適切に絞り込む
問題を絞り込む際は感度の
良い切り口が重要。

切り口を考える上で「分解」と
「深掘り」の違いを理解しておく。

・分解
目的:問題の所在地を突き止める。
where:どこが悪い?

意味あるものを「単に分ける」
同次元でのMECE。

・深掘り
目的:問題の原因を突き止める。
WHY:あるものの「因果」「理由」を考える。

・切り口探しに王道はない
しかし、5W1Hで多くの切り口を
洗い出すことはできる。

WHEN:いつ起きた問題か
WHERE:どこで起きた問題か
WHO:誰が起こした問題か
WHAT:何についての問題か
WHY:なぜ起きた問題か
HOW:どのように起きた問題か

・切り口洗い出しの具体例
ビジネス上の問題解決で
よく取り扱う「五つのテーマ」

(1)売上系
(2)コスト系
(3)技術・性能系
(4)製造・品質系
(5)業務系

・様々な切り口のタイプ
A.対立概念型(◯↔︎✖︎)
賛成か反対、質か量、帰納か演繹、直感か分析、シンプルか複雑か、個人か組織、事実か解釈か、スペシャリストかゼネラリストか、相対座標か絶対座標か、拡散か収束かetc...。

B.ストーリー型
起承転結、序破急、結論→理由など。

C.数値線型
高中低、短期中期長期、
以上以下、キャズムなど。

D.順序型
バリューチェーン、Plan/Do/See、
点線面、視点視座視野など。

E.単純分類型
都道府県、産業分類、生物学分類、製品別、部署別、量と質、新製品が既存製品など。

F.異視点型(複数軸)
3C、QCD、心技体、衣食住、働く遊ぶ学ぶ、広さ深さ高さ。組織=やる気×スキル×頭数。売上高=市場数量×数量シェア×自社単価。店舗売上=来店者数×購買率×平均購買単価。利益=売上-コスト。売上=客数 × 客単価 × 購入頻度

3.論拠をつけて問題を特定する
論拠とは「問題が問題であるといえる理由」。
ちなみに論拠と原因は違う。

・論拠
問題が問題であるといえる理由

・原因
問題が発生してしまう理由

問題箇所を特定する際の主な論拠づけ4つ

①増加または減少が大きい
②改善可能性が高い
③全体に占める割合が大きい
④波及効果が大きい

ex.本の中で出てくる事例では問題箇所の特定として下記論拠づけを行なっている。

論拠①:構成比率が高い
論拠②:落ち込んでいる
論拠③:伸びる余地がある


その他注意点
・論拠をつける際には、できる限り「強い情報」を用いて説得力を高める。

・複数の論拠を組み合わせて、最も優先度の高い問題を絞り込む。

・手戻りしないよう「どこに問題があるのか」合意形成をしてから次に進む。

原因を追究する

因果の構造図を使って考えてみる。
下記参照。

出典『問題解決あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術』高田 貴久


原因究明の流れ

1.因果の構造図で、深く広く掘り下げる

具体的には下記8点がポイント。

<深く>掘り下げる
①Whereで絞り込んだ問題から掘り下げる
②なぜを繰り返す
③論理の飛躍に気を付ける
④打ち止めになるまで掘り下げる

<広く>掘り下げる
⑤もれなく幅広く可能性を考える
(1)対立概念で考える
(2)数式や概念で因数分解する
(3)プロセスで分解する
(4)既存フレームワークで分ける

<正しく>掘り下げる
⑥事実を確認する
⑦正しい日本語で掘り下げる
⑧「自分を主語」として掘り下げる

2.手を打つ場所を決める

問題解決の効果、対策の実現性、検討の効率を高める9点のポイントを押さえる。

<問題解決の効果を高める>
①「主たる原因」に手を打つ
②全体に影響が出るように手を打つ
③浅すぎず深すぎないところに手を打つ
④立場とリソースを考え、分担しながら手を打つ。

<対策の実現性を高める>
⑤「単にやっていないだけの原因」に手を打つ
⑥「入ってくる矢印が少ない原因」に手を打つ
⑦「下にある原因」を避けて手を打つ

<検討の効率を高める>
⑧悪循環を断ち切るように手を打つ
⑨いつかの原因にまとめて手を打つ

原因を追究するのポイント

下記8つの点に注意する。

1.WHYでは必ず深く掘り下げる。「コインの裏返し」をしない。

2.「なぜなぜ5回」で打ち止めになるまで深く掘り下げる。

3.幅広く見落としがないよう掘り下げる。

4.事実で確認をしながら「その問題固有の原因」を探る。

5.「自分を主語」として考える。環境のせい・人のせいにしない。

6.全体に影響が出るよう、浅いところと深いところに幅広く手を打つ。

7.下にある原因を踏まえて、実現性の高い手を打つ。

8.悪循環をたちきり、複数の原因にまとめて効率よく手を打つ。

2通りの問題とあるべき姿の設定

問題には発生型と設定型の2通りある。

出典『問題解決あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術』高田 貴久

発生型の問題

「誰の目から見ても明らかに」わかる問題。
デジタルマーケティング領域で言えば計測不備などの問題が該当し、原因追究による再発防止が重要。

設定型の問題

あるべき姿に照らして初めてわかる問題。
あるべき姿の設定による問題認識が重要。

<あるべき姿>設定の流れ
下記参照。

出典『問題解決あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術』高田 貴久

あるべき姿の設定について
1.未来の話であり、何とでもいえる
→視点を定める

2.説明が抽象的になりがち
→具体化する

3.実現されたかどうか測りずらい
→指標化する

出典『問題解決あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術』高田 貴久

「目的」と「目標」
目的とは達成すべき使命。
目的とは、いわばベクトルの向きであり、
「どちらに向かうのか」という方向である。

目標は資源集中投下の的。
目標とはベクトルの長さであり、「いつまでに、どの程度、進むのか」という進行具合。

出典『問題解決あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術』

最後に

記載している内容は私自身が大切だと思う内容を中心にポイントをまとめております。

事業会社で働いているとそもそも課題が洗い出されていなかったり、課題解決に向けた優先度がついていないシーンがある為、この本に書かれている知見を活用し苦労対効果を最大化できるように動きたいと思います。

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