詩「夜遊び」

遊び果てて日が暮れて
帰る子どもの影が伸びる
ああ、今日も終わる人の命

夜が来て皆が眠る
誰も知らない夜遊びに踊り狂う
誰が遊ぶか人は知らない
何が居るのか誰も知らない
知るものが居ない夜の遊びをただひたすら待っていた

これが子どもの寝顔か
昨日も見たよと隣が言う
ふふふっと笑うよその者

さあさあ時が満ちたとよその大人が言う
彼らが笑顔で満ちる
何しようか何して遊ぼうか
ひしめく笑いどよめくこの世

あーあ。起きちゃった。

食われた者の横顔が布団の上で転がり続け
それでも人は眠る
起きた者は目を覚まさない
死んだように生きながらえる

さあさあ人の時間がやってくる
帰ろう帰ろう よその郷へ

人が目覚めればここは安寧
何も気付かず今日も生きる

気付いた者がいたならば
そのとききっと見逃したのだろう
見逃された者は明日を生きることはなく
夜の闇が降りるまえに
この世を呪いながら天井からぶら下がる


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