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【オススメ本】まりげ『700日間の絶望トンネル 』オーバーラップ、2022

このタイトルを見ると、宗田理さんの「僕らの7日間戦争」を思い出してしまう世代です。ただ、あながちその指摘は当たらずも外れていないというコミックエッセイでした。

作者はまりげさん。関東から京都府北部は舞鶴に移住された、3人のお子さんのママ(今回の作品でも舞鶴の海や橋が出てきます。)。それだけであればよくあるプロフィールなのですが、「20万人を超えるインスタフォロワーを持つコミックエッセイシスト兼農家」(おそらく私が住む京都府北部で最もSNSフォロワーが多いインフルエンサー)、「旦那さんは牡蠣の養殖をしているイケメン」という肩書き(?)が加わると一気に特徴が際立ちます。

まりげさんと初めてお仕事をしたのは、2020年2月に開かれた京都府主催とある子育てシンポジウムでした。

この時は特にこの本で描かれた「700日間の絶望トンネル」のエピソードは紹介されていなかったと記憶しています。すなわち、移住者による新しい働き方をする子育てママという印象でした。

その2年後(約700日後)。京都府北部の自治体主催の高校生向けのイベントでご一緒した際にその印象が一変します。何より5人家族(核家族)から7人家族(拡大家族)に変化しているではありませんか!(何事?!)そう。この本で描かれた「700日間の絶望トンネル」が私がまりげさんと会わなかった700日の間に起きていたことであり、まさに劇的ビフォアフターがそこで怒っていたのです。

ネタバレになるので、詳しくは書き(書け)ませんが、目次をご覧いただければだいたい想像できるように、そこで出てくるキーワードは、親子、夫婦、兄弟、病気、生と死、都市と田舎、仕事、そして友情、絆です。

(参考)目次
プロローグ:兄からの電話
第1章:母の異変
第2章:私の父と母
第3章:母を守りたい
第4章:父という人
第5章:壊れていく私
第6章:人を頼るということ
エピローグ:トンネルの出口で

しかし、「人生いろいろ、会社もいろいろ」と述べたのは、かの小泉総理でしたが、昔から「禍福は糾える縄の如し」「出口のトンネルはない」と言います。人生は決して悪いことだけにはなりません。

私も19歳で父と死別してから人生観が180度変わりましたので、この本のエッセンスはとても共感できます。

ぜひ親子関係や夫婦関係、友人関係で悩んでいる方、家族の病気問題でストレスの多い子育てママ、地方移住や新しい働き方に関心ある方はもとより、これから親になるだろう若い世代にも読んでほしい一冊です。

気になった方は下記からチェックください。
https://store.over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=EC0932

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